おはようございます。大阪南船場のお節介税理士@野口たかしです。

 

 昨日からトップニュースで、国税職員の給付金詐欺のニュースが報道されていますね。

 過去から不祥事はありますが、今回は、新聞、テレビ、ネットとも大きく報じられています。

 

 ほとんどの国税職員は、真面目で高い倫理観を持って仕事をしていると思います。

 が、ごく僅かな人間が不祥事を起こすと、税務行政に対する国民の信頼は、もろくも崩れ落ちてしまいます。

 給付金は、国民からいただいた大切な税金によって賄われているわけで、国税職員が逆手に取って詐欺に加担するというのは、あってはならないこと。反省して罪を償っていただいきたと思います。

 

 さて、前回は、国税庁3年目に作成コーナーの担当になり、消費税システムを開発したお話を紹介しました。 それはそれで苦労したわけですが、私のミッションは、それだけでは終わらなかったわけです。

 今回は、作成コーナーで印刷する申告書等のモノクロ化についてお話したいと思います。

 

なんでカラーなの?インクがもったいない!

「作成コーナー」を利用する方が増えてきました。

ほとんどの方は、自宅にあるプリンターで印刷しています。

私も、そのうちの一人。

インクジェットプリンターを利用していて、本体は安いのですが、インクが高い。

 

今の申告書は、いろんな色を使っていてカラフル。

「申告の手引き」と連動していて、色を変えることによって、記載しやすいようになっています。

でもでも、

「収入金額等」「所得金額等」「所得から差し引かれる金額」などの枠は、緑・青・赤などの背景色でベタ塗り。文字は白抜きとなっていて、プリンターで印刷すると、大量のインクを消費することになるわけです。

 

また、申告書はOCR処理するので、数字の記載欄には、うすオレンジ色の□枠が印刷されています。

以上、申告書のカラー化や□枠は、手書きをする方のために工夫された様式なんです。

 

パソコンで申告書を印刷するのであれば、□枠はいらないし、そもそもカラーで印刷する必要はないやん!

というのが、私の発想。

また、家庭用の安価なレーザープリンター(モノクロ)が普及し始めていて、それを使っている方は、「作成コーナー」で印刷しても、税務署では受け付けてくれないわけです。

 

といいうことで、作成コーナーの申告書は、カラー⇒モノクロに変更することに決定!

ただし、□枠が印刷されるとOCR処理できないので、□枠を撤廃。その代わり、□枠の位置に数字が収まるよう印刷できるようにしました。

 

実は、平成11年にモノクロ化は完成していた!

 平成11年というと、私が初めて統括官になって、T税務署に転勤。また、国税総合管理システム(KSKシステム)が大阪局に導入された年でありました。

 

 このKSKシステムの導入に合わせて、申告書と決算書等をOCR処理するため、□枠が登場したわけです。

 

 で、ある商工会から、税務署に問い合わせがありました。

 これまで、会員向けに、青色申告書の作成システムを使ってモノクロで印刷していたが、OCRの様式になると、そのシステムが使えなくなる。何とかして欲しい・・。

 慌てて1統括官が私の所にやってきました。

「野口ちゃん、なんとかなれへんか⁉」

 その時、私が思ったのは、OCRで読み取れる位置に数字を印刷すれば、□枠は無くて良いのでは⁉

 

私が窓口となって、商工会のシステムの改修の指導をしました。

・ □枠の位置にハマるように、数字を配列する

・ 3ケタごとのカンマは印刷しない(OCRエラーとなる)

 

 税務署にあるOCR機で、商工会が改修した青色決算書の読み取りテストを何度か実施。

 ちゃんと読み取れるのを確認して、商工会にGOサインを出しました!

 こうして、KSKシステムが導入された確定申告期、商工会は、無事、会員の決算指導を終えることができ、とても感謝されたのを覚えています。

 

やっぱり、3ケタごとに区切りがあった方が見やすいよね!

 平成11年の経験が、今回のモノクロ化に生かされたわけです。

 ただ、数字って、やはり3ケタごとにカンマがあった方が、直感的に金額を把握しやすいわけです。

 これは、納税者というよりも、税務職員が仕事をする上で必要なことかと。

 

 ということで、OCR処理のエラーにならない範囲で、3ケタごとに区切りを印刷することにしました。

 開発業者と何度か試行を繰り返し、3ケタごとの区切りを付けることが出来ました。

 ただし、納税者が手元に残す「控え」については、紙の申告書のイメージと同じにするため、□枠を残したまま印刷することにしました。

 

↓こちらが、作成コーナーで印刷した申告書(提出用)

 小さいですが、カンマ区切りが見えますよね!

 

(編集後記)

 冒頭にミッションと書きましたが、モノクロ化については、実は、私がこれまで温めていたアイデアでありました。

 節約家(ケチではありません!)の私。インクジェットプリンターって、ノズルクリーニングするだけでもインクがどんどん減るようになっていて、メーカーの思う壺。

 なので、作成コーナーをご利用する方にも、できるだけインクを消費させないようにしたいと思っていたわけです。

 現在は、作成コーナーからe-Taxできるので、紙で印刷して提出される方は少なくなったかもしれませんが、当時としては画期的なことだと私は思っています。


 さて、今回のモノクロ化と合わせて、是非ともやりたいことが私にはありました。それを次回紹介したいと思います。作成コーナーがe-Tax対応となった現在でも生き続ける技術!

 どうか次回のブログもお楽しみに♪

(いつ更新できるかな・・・。頑張ります(^^)/)

 こんにちは。大阪南船場の「お節介税理士」@野口たかしです。

 

 月日が経つのは早いもので、去年7月に国税局を退職して11ヵ月が過ぎました。

 8月末に税理士登録するため、去年の今頃は、開業準備のため、ワサワサとやっていたのを思い出します。

 

 さて、私と同様、この7月、国税局を退職されて、税理士を目指す方がいらっしゃいます。
 そこで、今回、私がブログで綴った「開業日誌」全11回(+番外編)をアップさせていただきますので、それを参考に開業準備をしていただければと思います。お節介かなぁ~(笑)
 
 別に税理士でなくても、士業の方なら、参考になることもあろうかと思います。
 良ければお読みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(編集後記)

 以上、「開業日誌」のINDEXを作成してみました。

 私の場合は「ひとり税理士」。また、できるだけ安上がりの開業を目指しましたので、あまり参考にならないかも知れませんが・・。

 

 これから開業される方は、不安がいっぱいかと思いますが、この1年を振り返ってみると、人と人との出会いが仕事に繋がっていくものだなぁ〜と実感しています。

 あと、何でも挑戦することでしょうか。ブログやツイッターなどのSNS、コールセンターや税務支援の従事など。そうすることで、新たな出会いが生まれていくと思います👍

 

こんにちは。大阪南船場の「お節介税理士」@野口たかしです。

 

GWも終わり、仕事モードに!

って、もう1週間経ってますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 

この開発秘話も19回目となりましたが、前半、税務署~国税局時代の話が長く、作成コーナーの開発については、1年ごとに更新ということで、話が加速しておりますが、よろしくお願いいたします。

 

今回は、平成16年(2004年)のお話であります。

 

おいおい、大阪に帰れないの?

以前、お話したとおり、2年で良いから国税庁に行ってくれ!と言われて、単身赴任でやってきた私。

国税庁の異動期は、7月10日。その1週間前に「内示」があります。

「あぁぁ、作成コーナーは接続障害があったり大変だったけど、思い残すことなく大阪に帰れる!」と思っていました。

 

内示の日、転勤する人は、決められた時間に呼ばれて、どこに転勤するか教えてくれます。

私も呼ばれるだろうとウキウキ待っていたところ、呼ばれない・・・(*_*)

「え~っ、どうないなってんの⁉」と思っていたら、当時のY 課長から声が掛かりました。

「のぐっちゃん、すまない。あなたしか作成コーナーを任せられる人間がいなかった。あと1年、よろしく頼む」と・・。

 

今度は、以前のブログで登場した怖~いM次長(課税部長から国税庁次長に昇格)が、のそのそと部屋にやってきました。

私は怖いものなしで、M次長に言ってやりました。

2年契約と言ってたのに、なんで大阪に帰してくれへんのですか!!

M次長

オレとの契約は、2年で終わってんだ。今は、N 課税部長がオマエと契約したから、オレは知らねぇ。文句あるなら、N部長に言え!

 

開いた口が塞がらず、顎が外れそうになりました・・。( ゚Д゚)

 

1係長⇒企画専門官に昇格し、作成コーナー開発担当に

留任。約束が違うではないか。。。

カミさんに電話して報告すると、「うん、頑張ってね~!」と冷たい返事。

どうやら、私がいない方が気楽なようです。

 

で、私は1係長から企画専門官に昇格し、作成コーナーの開発担当になりました。

仕方ない、いっちょ頑張ったろやないか!

 

前任のH専門官から引継ぎ。

「今度は、消費税申告書と、青色申告決算書・収支内訳書の作成ができるように、既に予算を獲得したから、よろしくね!」

 

えぇっ~、2つも新たなシステムを作らないといけないの⁉

 

それも、消費税申告書作成システムは、これまでのH製作所ではなく、新たに参入した業者が開発を受注するとのこと。

H製作所は、昔から国税システムの開発に携わってきたので、いわば「阿吽の呼吸」でシステムを構築してくえていましたが、新規参入の業者は、まず税法を理解しているかどうかもわからない。

もし、プログラムにバクがあったら、大変なことになるわけです。。。

 

昔ポケコンで消費税計算システムを作ったのが役立った!

部下が開発業者と打合せすると、案の定、消費税について理解不足であることが判明。

 

開発秘話の前半で書きましたが、私が平成元年に国税局に入った時、勤務時間中に消費税の計算システムを作っていたら、先輩から「なに遊んでんねん!」と怒られ、泣く泣く行き帰りの通勤電車の中でプログラムをしていました。

 

電車の中でプログラムをするのは大変で、消費税法を熟知して、頭の中でプログラムを考えて、コマンドを打ち込む。そういう苦労をして完成させたシステム。

そのため、今回、作成コーナーで消費税のシステムを開発する際に、平成元年の経験が役に立ちました。

業者が消費税に詳しくないなら、私がまず、プロト版のシステムを作ってやろう!

 

プロト版を業者に提供して、作成コーナーを開発してもらうことにしたわけです。

使用した言語は、エクセルのVBA

 

当時開発したシステムが残っていました。

 トップ画面

 

⓶課税取引金額計算表

 

⓷消費税申告書

 

黄色の部分が入力する箇所です。

決算書から転記して、「課税取引金額計算表」を作成するようにしているところは、現在の作成コーナーに引き継がれています。

消費税申告書の様式も、エクセルを駆使して再現しました。

今見ても、なかなか良くできたシステムだなと感心します(笑)

 

プロト版を提供したことで、業者もイメージができたようで、無事、システムを完成させ、リリースすることが出来ました。

 

あと、青色決算書と収支内訳書は、減価償却以外は加算減算のみのプログラムなので、部下に任せ、こちらの方も、無事リリース。

 

平成16年分の確定申告期は、接続障害が発生することもなく、初めてアクセスが1,000万件(前年:518万件)を超えることとなったのでありました。めでたし、めでたし(^^)/

 

(編集後記)

作成コーナー3年目にしてやっと、トラブルなく平成16年分確定申告を終えることができました。私が開発担当で、それなりにプレッシャーがあったと思います。

 

これでようやく、所得税だけでなく、消費税の申告書も作成できるようになり、両足立ちした「作成コーナー」

 

しかし、当時の私は、まだまだ「作成コーナー」を改善したい気持ちがあって、新たに2つの改善に取り組みました!

それは何か、次回のブログで紹介したいと思います。乞うご期待♪