DEEP PURPLE『BLUE NIGHT IN DETROIT』 | 元祖!ジェイク鈴木回想録

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(1987.5.8.:Detroit Joe Louis Arena)
 
 
 それでも約5年間(:1984年4月 - 1989年5月)続いた第5期の中盤、1987年5月8日。デトロイトのジョー・ルイス・アリーナに於ける公演を収録した〝DVD〟である。
 ジャケットの中央には、見上げた角度から撮影されているため、やや細めで、しかも〝内股の(!)〟イアン・ギラン。左側にロジャー・グローヴァー。右側にリッチーだから、てっきし第7期〜第9期のRAINBOWかと!
 収録曲は、
 
・01.Perfect Strangers☆
・02.Hard Lovin' Woman★
・03.Bad Attitude★
・04.Child In Time
・05.Difficult To Cure△
・06.Knockin' At Tour Back Door☆
・07.Lazy
・08.Space Truckin'
・09.Woman From Tokyo
・10.Black Night
・11.Smoke On The Water
 
 全11曲、1時間22分33秒。1公演の部分収録と思えるが、新譜『THE HOUSE OF BLUE LIGHT』(:1987)の宣伝は2曲(★印)。前作『PERFECT STRANGERS』(:1984)の宣伝も2曲(☆印)。RAINBOWと云うか、この当時のリッチーの鉄板が1曲(△印)・・なだけ。(笑)
 07.以降はガチなDEEP PURPLEの聴き慣れた演奏とは異なる、怒濤の演奏を楽しめることがウケアイだ。
 
 音は悪い。滅茶悪い。非っ常ぉぉぉに悪い。
 
 特にロジャーのベースは全編に渡って、殆どまったく聴こえない。アンコールの(?)09.以降は、監視員の眼が光っていたのか、時たま音声が途切れる。
 細君等は「もっと、ちゃんと聴けるのをYouTubeで聴けばいいじゃん!」と宣うが、この日の演奏を聴いてみたいんだけど、この音源でしか聴くことが出来ないとしたら、この音源で聴くしかないだろう? 当たり前のハナシだ。
 あちこちで同じことを何度も記してきたけど、いいか? 人間が奏でる演奏と云うのは、その時のその1回しか存在しないんだ。合奏となれば尚更、多様性に富む。
 
・リッチー・ブラックモア(g.)
・イアン・ギラン(vo.)
・ロジャー・グローヴァー(b.)
・ジョン・ロード(kb.)
・イアン・ペイス(ds.)
 
 5人のうち、ソング・ライティングに常に名前を連ねているリッチーとロジャーの2人の前職は云う迄もなくRAINBOW(第9期)だ。従って、至って個人的な主観に過ぎないが、ソング・ライティングにしても、アレンジにしても、アンサンブルにしても、そして何よりも演奏にしても、RAINBOW色が濃いような気がしている。無論、ロジャーが参加した、第5期以降のアメリカンRAINBOWね。(笑)
 ロードとペイスは何処へ行ってもそれなりの力量を発揮出来る人。唯、06.で聴ける、ロードのハッピーなピアノ・ソロは珍しいんじゃね?
 
 ギランはやはりDEEP PURPLEを決定付ける〝顔〟なので、RAINBOW色が濃い★印や☆印には無理があるような・・。って云うか、★印や☆印は、それこそジョー・リン・ターナーにでも唄わせておけばいいんじゃね?(大変失礼!!!笑)
 
 むしろ、往年の名曲の数々を、アメリカンRAINBOWやWHITESNAKEを経験した人達が、どう変化して対応しているのかが最大の聴き処だろう。
 肉体そのものが楽器のギランに、04.の超高音シャウトはやはり無理だが、07.〜11.で聴ける絶叫はまだまだ健在。また、07.のハーモニカは上手くなっているような。世界最大最古のロックン・ロール・バンド、THE ROLLING STONESと、DEEP PURPLEの共通点は、アルバムの録音に使用したことがあるモービル・ユニットの他に、ハーモニカの名手が居ることだ。
 
 尚、この音源は〝DVD〟だが、今やHuluだのYouTubeだので相当複雑化した我が家のAV機器を単独で扱えない私は、ムカシ通り、SONYのCD/DVDプレイヤーとスピーカー、BOSEのプリメイン・アンプで音声のみ確認。
 
 同時期、同ツアーの様子が遺されているYouTube動画として、下記を見付けたが、ギラン、案外スマートだな。髪も沢山有る。ジョー・リン・ターナーと観間違えても、無理はないだろ?
 断っておくが、ターナーも大好きなヴォーカリストの1人で、RAINBOWやDEEP PURPLEに参加したのがマチガイで、THE FACESやTHE ROLLING STONESのような楽曲が似合いそう。HR/HM専門誌では、その辺りが解らんのだろうな。(笑)
 
 https://www.youtube.com/watch?v=v74k3qiXets
 
 YouTube動画への不満は、コンテンツの掲出責任が余りにも希薄な処だ。現に上記動画には、撮影日時も楽曲名も何もない。動画に依っては、音と絵が一致していないツクリモノも珍しくないから、先ず、それをチェックするのに一手間。
 
 駄目だ。お歳暮の発注とか、ここ数年ではメズラシク喪中ではない今年は、年賀状の発注もしなきゃならないのに、聴き始めると、云わゆる〝ながら〟作業が不可能。

 まさにDifficult To Cure也。
 
 
※文中敬称略