いい感じの坂を見つけた
原動機付自転車に乗って感じる東京は、いつもとまるで違う色彩に映った
変な言い方をすると
いつも感じる東京は「液体」
で
今日感じた東京は「個体」だった
きっと、人々の息遣いすら聞こえず、ただただ風景が過ぎ去ってゆくという特殊な状況がそうさせたのであろう
東京も地球の上に立っている
借り物のプラスチックな世界
そんな借り物の世界で僕らは生きて、そして死ぬ
借りたまま去るんだから、借りパク同然だ
別に借りた覚えなんてないけど
人生なんて借りパクだ
東京、青い空とのミスマッチが妙で
それがやけに美しかった
こんなくだらない事を考えながら、旅路を進む
旅なんて暇なもんだ