パラダイスの夕暮れ -4ページ目

エコー・パーク

エコー・パーク(上) (講談社文庫)/マイクル・コナリー
ハリーボッシュシリーズ12弾である「エコーパーク」。
これはコナリー史上屈指の傑作ではないか?
二転三転するストーリーの面白さはバツグンだし、
ボッシュが、連続殺人犯と自分が表裏の関係だと自覚したあたりの、
ドロッとした質感もこのシリーズらしい。

シリーズものとはいえ、どこから読んでもハズレなく、
というか、
バツグンのストーリーテラーっぷりと、
ボッシュもののエッセンスがしっかり詰まった、
この作品こそは、
入り口として最適といえるかもしれません。
コナリー未読でハードボイルド好きな方は是非。

ちなみに、
主人公であるヒエロニムス・ボッシュは、
ダヴィンチと同時代に生き、
「地獄と怪物の画家」「無意識の世界をあばく画家」といわれたオランダの画家と同名であり、
警官ボッシュの心象風景に、この画家の世界観が投影されている(多分)トコロに、
このシリーズの病み付きになるような独特の魅力があるように思います。

久々にプロレス観戦

GWはヒマだったので、
5月2日愛知県体育館で全日本プロレスを観戦。

まともなプロレスは何年ぶりか分からないくらいの久々で、
まともじゃないプロレス(蛍光灯デスマッチや男色ディーノ)を含めても5年ぶりくらいの観戦でした。

思いつきでチケットを買ったので、
何の情報も持ってなく、
会場でパンフレットを見て初めて、
武藤敬司が欠場という致命的な事実を知って驚愕。

おまけに、
居眠りをこらえるのに精一杯というまったく退屈な試合の連続で、
心のほぼ90%を後悔の念で占められる状態でしたが、

メインの鈴木みのるvs浜亮太のタイトルマッチだけは、
眠気も一気に吹き飛ぶ実に素晴らしい試合でした。

ここ数年まったくプロレスを見てなかったので、
鈴木みのるには、不器用なイメージがあったのですが、
相撲上がりでほぼでくの坊な浜亮太を相手に、
これだけの試合をやってのけるとはと驚嘆しました。

メインがよければ、
それまでのしょぱい試合がチャラになるので、
この日の観衆(3割程度の入り)は概ね満足して帰る事ができたはずで、

武藤社長もこの日の鈴木みのるにはいくら感謝しても足りないくらいでしょう。



余談ですが曙と浜亮太の相撲出身コンビはSMOPと命名されていた模様。

テッド・レオ

Brutalist Bricks/Ted Leo



これはちょっとアレですね。
凄く良いです、テッドレオ。

ここ最近のへヴィローテーションで、
エネルギーに満ちたストレートな素晴らしいロックアルバム。

あまり期待していなかったのですが、
まさかこんなに良いとは。

思わず頬もほころぶ、
疾走ロックンロールの会心盤。

ポール・ウェラー

Wake Up the Nation/Paul Weller


元気一杯というかなんというか。

これだけのベテランになると枯れ具合がいい味になるケースが多いものですが、
ポール師匠はまだまだ力技で勝負してくるのだから脱帽。

しかも新境地にもチャレンジしており、
直球勝負とはいえ内容的にはバラエティに富んでいます。

とはいえ、
良くも悪くも、
「何をやってもポールウェラー」な色合いはもちろん健在で、
バラエティでありながらも単調に聴こえてしまう部分は相変わらずありますが、
それはちょっとしたご愛嬌で、
気恥ずかしさを通り越した格好良さというか、
そんなベタベタなポールウェラーが堪能できる傑作です。


マイレージ、マイライフ

リストラ請負い!を生業とし、
1年のうち320日以上出張しまくり、
気儘で自由でスマートなライフスタイルを謳歌する男を、
適材なジョージ・クルーニーが演じます。

人間関係の深みにはまることを避け、
自由気ままに空を飛び回っていた男が、
人と繋がり地に足の着いた生活を営むことの大切さを知る。。。

なんてことを書くと、
陳腐な表現ゆえに鼻白む人もいるかと思いますが、

ベタづかず、
シルキードライのような涼しい質感で(着たことないですが・・・)、
臭みなく仕上がっています。

このあたりはキャスティングの妙と言うか、
主要3人のキャラ、距離感が良く、
ちょっと昔日の良質なコメディドラマのような塩梅で、
コメディ、ドラマ、ウェット、ドライのさじ加減が、
絶妙にブレンドされている感じです。


ラストの一捻りした着地もうまいと思いましたが、
一捻りというよりも反転と言うほうが的確か…

物語の進行と共に、
美しい情へとシフトしていった主人公の心模様を、
一気に反転させたラスト。


人間としての大切なモノを知りはしましたけど・・・


最後結構辛みそ仕立て。

75

あ~あ・・・

少なくとも今週末のシティ戦までは、
なんとか首の皮をつないでいるものと思ってましたが、

まさかのブラックバーン相手につまずいてしまい、
なんともあっけなく幕を閉じてしまったマンチェスターユナイテッド。

チャンピオンズリーグ2ndレグで、
負傷のルーニーを無理やり出場させるギャンブルにでましたが、
結果はCL敗退&プレミア絶望のダブルプレーでゲームセット。


失望以外のなにものでもない結末となってしまいました。

ま、
チーム力を考えると、
この選択は必然であり、
結果として最悪の目が出てしまったというコトなのですが、
おおよそファーガソン監督がギャンブルにでると、
うまくいかないって印象があります。


まだ来シーズンのことを気にかけることもないですが、
資金難のためにビジャ獲得レースから撤退したなどというニュースを聞くにつけ、
無理やりオーナーとなったグレイザー家の借金のツケを危惧せざるをえません。


よくよく考えると、
シーズン中にファンからのオーナー退陣要求が強まったようなチームが、
素晴らしい結果を残せるはずもなく、

やはり、
マンU再建はオーナー交代から、
でしょうか。

現オーナーだと、
再建どころか資金難のためにルーニー放出もあり得そうで怖い。

マンU・・・・

マンUがバイエルンに敗れて、CLベスト8で敗退しちまいました。
しかもオールドトラフォードで3対0としながら
2点を失っての逆転負けで、かなりショッキングな事態でした。

正直、組み合わせを見た時点では楽勝で決勝進出かと、
大半の人が思ったに違いないわけですが、さすがにビターテイストなCL。
甘くはなかったですね。


個々には相応の要因があり、
ドログバのオフサイドやルーニー負傷など、
決して小さいとはいえないディティールの積み重ねがありましたが、
一言でいえば地力不足ということでしょう。

今年のチームは攻守に“足りてない”と感じる場面が多く、
決めきれず守りきれずのユルさが目に付ました。、

カーリングカップを全力で取りに行ったこと自体も、
ファーガソンにその自覚があったが故でしょうし。

ところが、予想に反して
シーズン終盤にしてユナイテッドの着けている位置は、
プレミアでチェルシーとつばぜり合いをし、
CLでも決勝を狙えるというポジション。

栗ロナ、テベスの穴を大して埋めていないという、
決定的な過失を差し置いて、
さすがはマンU、ファーガソン!という心理に至り、
なんだか大きな夢が見られるかもとの錯覚に陥ったのですが、
そんなにうまくいくわけもなく、

バイエルンとの2試合とホームでのチェルシー戦という、
さして険しいとも思えないハードルをさえ乗り切れず、
結果的にどん底街道まっしぐらな一週間となってしまったユナイテッド。

チェルシー、バイエルンともに、
いかにも残念な負け方ではあったものの、
今季の戦力ならば妥当な収束の仕方であると、
思うわけであります。

もちろんバイエルンより弱いということではまったくなく、
そもそも「勝った方が強い」という理屈には賛同しかねるのですが。

思えば、
CL1stレグの最後にルーニーが両脇から抱えられていたシーンが、
万策尽き果てたユナイテッドを象徴していたのかもしれない。

そうでないことを祈りつつ。。。

ジョー・ヘンリー@磔磔

3月30日に京都磔磔で行われたジョー・ヘンリーのライブ。
これが実に素晴らしかった。


ブルース、ジャズ、フォーク等々のアメリカンルーツミュージックの、
土臭くも芳醇なエッセンスをたっぷりと取り込みながら、
その完成度の高さゆえに、洗練された都会的なポップミュージックとしても十分に機能し、
エルヴィス・コステロやトム・ウェイツ的なウタゴコロをも持ち合わせ、
さらに第一級のプロデューサーでもあるジョー・ヘンリー。

ここ最近の3作品の充実振りは圧倒的であり、
まさに待望の来日でした。


ウッドベース、キーボード、そしてアコギ及びピアノのジョー・ヘンリーの3人編成。
シンプルなアコースティックセットでありながら、
当然の如くの完璧なるパフォーマンス。

風貌的には、
ちょっと気難しそうでクールな佇まいでしたが、
1時間20分ほどのライブパフォーマンスを終えた時、
会場を包み込んだ空気は、なんともいえない幸せ感に満ちた温かいものであり、
2月に行われたアントニーという極めて特殊なアーティストのライブ後に感じた感覚に近く、
実に稀有で感動的なものでした。


その夜は、
余韻に浸りながらジョーヘンリーを聴きまくっていましたが、
彼の音楽が怖いくらい夜にピッタリで、
しばらくは夜のジョー・ヘンリーワールドから抜け出せなかったほど。

ちなみに、
整理番号3番だったので、
最前列ど真ん中でありました。


世界権力者人物図鑑

世界権力者 人物図鑑/副島 隆彦

¥1,575


これはなんとも凄い写真集。

ロックフェラーやロスチャイルドを中心とした、
世界の権力者たちをオールカラーで掲載した、
前代未聞の逸品です。



ロックフェラー家に選ばれたオバマ、

巨大な金融八百長市場を操る男、

アメリカ金融バクチ経済学の創始者、

イラク戦争を主導した戦争の犬、

中川昭一朦朧会見を仕組んだ男、

小沢一郎逮捕攻撃に失敗した謀略家


等々


こんな興味津々なサブタイトルとともに、
ワルどもの写真と経歴を紹介する作りは、
さながら世界プロレスラー大百科のようであり、

内容的にも、そこはかとなく漂う東スポ臭が、
トンデモ本として切り捨てられかねないモノとなっている。

しかしながら、

そもそもローカルな中小企業であっても、
微々たる利権を守ったり奪ったりするのに、
かなり裏で動きまわるわけで、

世界的な規模の利権による莫大な資金の流れが、
意図的でなく決定されると考えるほうがおかしく、

これらのトンデモな内容も、
大筋では正しいのではないかと思います。

ともかく、
謀略映画数十本分のネタ満載とも言える、
驚愕の写真集です。

ハートロッカー

ツィッターのような楽チンなものに手を染めると、

ブログを書く事が大変な作業のような気がして、

なんとなく書きそびれまくっていますが、

今日観て来たハートロッカーについて書いてみます。


ちょっと前にツィートしたばかりなので、

要点は思いっきり被るのですが、

気にせず進めたいと思います。


そもそも平日の昼間に観に行ったわけですが、

友人Yは、なんの仕事も無いのに大阪出張と称して、

ボブ・ディランを見に行きやがったので、

それに比べれば可愛いもんかと。




最初に War Is Drug という言葉が出てきますが、

この映画のすべてがこの言葉に集約されているということが、

最後に分かる構成になっています。


関係ないですがブライアン・フェリーはLove Is The Drug。



ザラザラした生々しい映像が、

戦場の臨場感と、爆発物処理班の仕事の緊張感を際立たせるのですが、

途中なぜか弛緩してしまいました。

(平たく言うと眠くなった)


しかしながら、

途中からはしっかり覚醒。


終わった後に秀逸だと感じたのが、

一見するとあまり意味がないと感じられた、

ベッカムと称するサッカー好きの少年を巡るエピソードで、


このエピソードに War Is Drug という触媒を加えることによって、

主人公の心の闇を見事に照らし出していたことに気づきます。

というか、ワタシはそう解釈できました。


ハナシはそれますが、実際のベッカムは可哀想すぎますね。



そして、幸せな家庭に囲まれた平穏な生活の中にあって、

孤独と物足りなさを感じる主人公が最後に取った行動に、


戦争という麻薬に犯されてしまった彼の心の闇が垣間見られ、

その救いようの無さゆえに、ドロッとした重い余韻を残します。


ただ、万人受けする周波数を発しているわけではないので、

アカデミー賞という看板が、この作品に適しているかというと微妙なところです。


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