試験本文は割愛しますが、以下のAP通信社の記事から引用されたものですね。
火星にある二つのNASA宇宙船・・・一つはその表面に、もう片方はその軌道上にある・・・は9月と12月に過去最大の2つの隕石衝突を記録しており、その衝突によるクレーターを確認した。その2021年の高速の衝突では火星上を数千マイルに渡って振動させる地震波が発生し、それは別の惑星の表面近くでも検出された初めてのものであったが、ほぼ150メートルに渡るクレーターを刻み込んだと科学者達が木曜日にある科学雑誌に報告した。
二つの衝突のうちの大きい方は巨礫サイズの氷の厚板を大量に飛び散らせたが、それは研究者達が将来の宇宙飛行士が火星の天然資源を採取する方法を見つけるのに役に立つかもしれない。InSight着陸船は地震波を計測し、軌道上のMars Reconnaissance Orbiterはその結果できたクレーターの目の覚めるような写真を提供してくれた。「クレーターを撮影するなんて全くとんでもないことだと思っていたのに、それと一緒に地震波を合わせて記録できるなんて思いがけないオマケだわ。我々は幸運だったのよ。」と共著者であるサンディエゴにあるマリン宇宙科学システムズのLiliya Posiolovaは言った。
火星の大気は薄く、厚い大気が宇宙からの隕石がその表面に達することを阻み、代わりに(岩石を)破壊し焼却する地球とは異なる。衝突した隕石は直径5メートルから12メートルの間だったとPosiolovaは言った。衝突はほぼマグニチュード4と記録された。2つのうち大きい方はInSightから約3500km離れたところで衝突し、深さおよそ21mのクレーターを作った。軌道船のカメラは衝突点から40kmの高さまで飛び散る破片と、同時にクレーターの周囲に氷の、とは言ってもそのような低緯度で観察されるのはほぼ凍った水であるが、白いまだら模様を映し出した、とPosiolovaは言った。Posiolovaは軌道からのその領域の写真を追加で手に入れたあとで、今年初めにクレーターを探し当てた。初期の写真にはクレーターは映っていなかったが、保存資料を詳細に調べた後に12月下旬までに衝突場所を正確に指摘していたのだ。彼女はその頃にInSightによって大きな地震が記録されていたことを思い出し、InSight 科学チームの助けを借りて、できたばかりの窪みを紛れもない隕石衝突であると結びつけた。衝撃波がはっきりと見えていた。
科学者達はまた最初の9月の、12月の衝突より倍以上も着陸船から離れたところのわずかに小規模な隕石衝突の際も着陸船と軌道船が上手く連携していたことを知った。「みんなびっくりして驚いたわ。もう一つの隕石?ええ。」と彼女は思い出した。二つの衝突による地震の観測の結果がInSightのある位置を越えて拡がる密度の高い火星の地殻の存在を示している。「私達はほとんどが謎である火星の内部構造や動態を理解するにはまだまだ長い道のりを経なければならない。」とこの研究に携わるETHチューリッヒ地球物理学部門のDoyeon Kimは言った。