何か優等生になったのが残念(「砂に埋もれる犬」 桐野夏生) | 「天に月、地に山」 愛知・豊橋で日本酒なら

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皆さんこんばんは。

 

明日からぐっと冷えて一気に秋になるそうです。

 

夏ありがとう。

 

短パンんそろそろ卒業です。

 

さて恒例の夜中の本紹介。

 

「砂に埋もれる犬」 桐野夏生

 

桐野さん、何と70歳だそうです。

 

最新作を友人にお借り出来ました。

 

感謝です。

 

さてどうでしょうか?

 

主人公は母親と彼氏であるホストの男、そして父親違いの4歳の弟と暮らす12歳の少年。

 

酷い母親で、学校に行かせてくれないだけでなく、食べ物もお金も与えられず、平気で何日も兄弟二人はほっておかれる日々。

 

ある日、空腹に耐えられず近くのコンビニの店主に廃棄する弁当を下さいとお願いをします。

 

本当は禁止されているのですが、余りにも可哀そうに感じた店主はお弁当を分けてあげて、今後も困ったら来なさいと言葉をかけます。

 

気になった店主は近所の交番の警察官に経緯を話、次回現れたら連絡する事になります。

 

結果酷いDVを受けた主人公は警察に保護され、養護院の様な施設に送ら、母は弟だけを連れて何処か逃げてしまいます。

 

施設で何とか人間らしい生活を取り戻すも、やはり周りとなじめず、復帰した学校でも浮いた存在のままでした。

 

一方コンビニの店主は一人娘を病気で亡くした直後で、縁を感じた主人公の里親になる事を決意します。

 

目出度く里親が決まり、普通の生活を手に入れた主人公ですが、何故か心がざわつきます。

 

それはあれだけ苦しかった生活の方が、自由であった事を感じる様になったからです。

 

果たして疑似家族の行く末は?

 

という物語。

 

流石の筆力だしテーマも私の好みなんで、ワクワクしながら読みました。

 

結果、何か中途半端で終った印象。

 

主人公の物語もだけど、母親と弟の話も中途半端で消化不良。

 

そして昔の桐野さんだったら、もっと悲惨な話になってたと思う。

 

70歳という年齢がそうさせるのか?

 

前作(日没↓)が中々不穏で良かったから残念。

 

桐野流デストピア小説(「日没」 桐野夏生) | 「天に月、地に山」 愛知・豊橋で日本酒なら (ameblo.jp)

 

後何作書いてくれるのか分からないけど、最後にもう一冊凄いのお願いします。

 

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