不安症だけと人前で暗譜で弾けた | 40代音大生

40代音大生

40代で音大入学。ピアノを専攻。四苦八苦しながら教職取り中。理系の旦那さんと一緒に育児。小3の長女、23週で出生した元医療的ケア児の長男(5歳・超低体重出生児)

今日は試験でした。実技試験。

なによりも苦手な日です(;´∀`)

 

そこでプレゼンがあったので

私は不安症という病気なので

人前でピアノを弾くことは難しいけれど

在学中に自分を表現できるように精進したいですと告げました。

 

ずーっと思ってたことでした。

不安症って、色々自分に制限をかけがち。

なんせ人前で弾くと思った瞬間

手ががたがた震えだして冷静では居られなくなる。

 

それが音大の試験ともなれば…

悪夢です(汗)

 

でも今回もそれを成し遂げました。

一人じゃできなかったな。

 

先生に入念にレッスンしてもらい

自分でもあらゆるパニックに備えて

いろんな角度から暗譜しました。

 

それから精神科の先生にも相談し

薬の服用も。

薬の服用スパンも調性し

ティラピスやって体を動かしたり。

 

でも本番前にやっぱり体が緊張で冷え切ってしまって

ああ、やっぱりだめかな…と思ったら

同級生が手をあっためてくれました。

 

うれしかったなあ(T_T)

大丈夫だよ、あっためるねーと

それから月の光好きだよとか

リラックスできる曲だよね〜とか

色々話しかけてくれて

 

この曲…好きなのか、嬉しいなと思ったら

体があったまってきました。

 

最後は人のちからに助けられて舞台へ。

これは素材写真ですが…

誇張なく客席はこのくらいの広さです(汗)

 

そしてぽつんとおかれたピアノ。

なかなかの恐怖。

もちろん譜面台はなく…暗譜の世界_| ̄|○

 

とてもじゃないけど私には無理な世界なのですが

無理でもやらなきゃいけないのが年に2回の試験。。

 

でも先生たちに上記のプレゼンをしたら

しなくても多分会場はとてもあたたかでした。

 

大丈夫だよ、弾いてご覧と

先生たちの視線が言っているようで

なんとなく安心して弾きました。

 

今回の試験で4回目なのですが

今回は不思議な感覚でした。

自分の音はしっかり聞いている。

音楽にも浸っているのに

すごく冷静で

次はここを次はここを気をつけると先を考えながら

すべらかに弾いていました。

 

どうしてあんなことができたんだろう。

 

途中で我に帰りそうになったら

自分の力で音楽の世界に引き戻す。

 

そうするうちに自分が一番好きなシーンになって

落ち着いて曲を終わらせることができました。

 

あ、できたと思って

知らずに笑ってました。

 

先生できたよー!!と思ってにっこり笑んで会釈もできたんだけど

嬉しくて

扉を出たらじわじわ泣いてました。

 

手を握ってもらってありがたかったのと

達成できた嬉しさと

がんばったーという充実感と

できたーという安堵感で泣いてました。

 

自分ひとりじゃ無理だったけれど

いろんな人に応援してもらって

手にはいった瞬間でした。

 

なんだかとても嬉しくて

貴重な体験でした。

 

成績がほしいとか…

ピアノがうまくなりたいとか

もちろんそれもあるけれど

 

向いてないけど

やりたいことをやるためにできることをしたら

自分の力でなにかを得ることができたのが

嬉しかったんだと思います。

 

昔から

向いてないからやめ時なとよく言われて

そうだよな…と思ってやらなかったことがたくさんあるし

 

ひどいときは過呼吸になってしまうから

そもそも体がついていかないことも多い。

でも精神科の先生が背中をおしてくれて

体調も薬でコントロールするすべを覚えて

本番に望む方法もひとつずつ覚えていって

 

そしたら、できたよー!

できたんだよー!と

頑張ってる途中の自分に伝えてあげたいです。

 

とにかく、ほっとしました。

最大限頑張った。

でもそれが報われることもあるんだなと実感しました。

こんなこと滅多にないだろうから

まわりに感謝です!