シューベルト――約束の地へ vol.4 ティル・フェルナー | 住友生命いずみホールのブログ

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住友生命いずみホール2023年度年間企画「シューベルト――約束の地へ」では、"神々しくも芳醇なる"後期の作品群を、様々なジャンルにわたってご紹介しています。

 

11月はVol.3 ハーゲン・クァルテット公演とVol.4 ティル・フェルナー公演を開催いたします。

 

以前のハーゲン・クァルテット公演をご紹介するブログでも「クラシック・コンサートの魅力のひとつは、組み合わせの妙」と、プログラム構成について言及している堀 朋平音楽アドバイザーによる「Vol.4公演の聴きどころを」お読みください。

 

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ウィーンの貴公子=ティル・フェルナーによるVol.4公演も、まさにそんなコンセプトから作りあげたものです。一見すると「楽都の王道プログラム」に見える名曲たちは、たちのぼる詩情と、その世紀を超えた継承をテーマにならんでいます。さぁ、我が内面世界へようこそといわんばかりの18世紀のジャンルで幕を開けるVol.4は、よく知られたベートーヴェンのソナタにすら深いファンタジーがやどっていることに気づかせてくれるはず。

 さらに「無調」時代のシェーンベルクが生みだした音たちは、短いながらも、親しみやすいシューベルトのメロディに新しい光を投げかけてくれるにちがいありません。国籍のちがう食材がテーブルで妙なるマリアージュをみせるように。

 さぁ、21世紀の私たちまで魅了する“詩情”の流れへと足を踏み入れてまいりましょう。

堀 朋平(住友生命いずみホール音楽アドバイザー)

 

     ©樋川智昭

 

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シューベルト――約束の地へVol.4 詩情は4つの世紀をこえて
日時 2023年11月22日(水)19:00開演
出演 ティル・フェルナー(ピアノ)
曲目
W.A.モーツァルト: 幻想曲 ハ短調 K.475
L.v.ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 op.53 《ワルトシュタイン》
F.シューベルト: 4つの即興曲 op.142, D935より 第1番 ヘ短調/第2番 変イ長調
A.シェーンベルク: 6つの小さなピアノ曲 op.19
シューベルト: 4つの即興曲 op.142, D935より 第3番 変ロ長調/第4番 ヘ短調
料金 一般 ¥6,000 U-30 ¥2,000