当時中学一年の男の子が「膝が痛い!」と言って来院しました。
小学生の時からクラブチームに入ってバスケットボールをやっていて、中学でもバスケ部。
ジャンプすると痛い
だったのが、走ると痛い
そして、歩いても痛い、膝が曲がると痛い
になってしまったそうです。
うちに来るまで、病院や他の整骨院をいくつも廻ったそうです。
口をそろえて言われたのが
「成長痛だから。仕方ないね」
「痛みがなくなるまでバスケは止めなさい」
将来の夢はNBA(アメリカのプロバスケチーム)の選手!
という彼にとって、バスケを止めるなんてとても受け入れられないこと。
その膝の痛みは”オスグット”
オスグッド・シュラッター病(オスグッド・シュラッターびょう、英: Osgood-Schlatter disease、独: Osgood-Schlatter-Krankheit)は、サッカーやバスケットボールなどのスポーツをする小学生、中学生や高校生に多く見られる、膝の脛骨が出っ張って痛むという骨軟骨炎である。オスグッド・シュラッター症候群(オスグッド・シュラッターしょうこうぐん)ともいう。
1903年にボストンの整形外科医ロバート・ベイリー・オスグッド(1873 - 1956)と、チューリッヒの外科医カール・シュラッター(1864 - 1934)が別々に症例を確認、発表したため、この病名がある。一般的には、「オスグッド」などと略されるが、正式名称は「オスグッド・シュラッター病(症候群)」である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シュラッター先生残念…
大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)は、膝蓋骨(お皿)を通り、膝蓋靭帯(しつがいじんたい)となって、脛骨(すねの骨)にくっつきます。
このくっつく部分を脛骨粗面と言います。
大人になると、脛骨粗面は硬い骨ですが、成長期の子供は成長軟骨という柔らかい組織でできています。
ストレッチ不足とか、トレーニングの状態で筋肉が肥大すると筋肉は緊張して硬くなってしまいます。
大腿四頭筋が硬く張った状態で、ジャンプやランニングなど膝を曲げ伸ばしするたびに、膝蓋靭帯が引っぱる脛骨粗面は負担が増してゆきます。
ですので、成長痛と言われるんですね
大人になって骨が硬くなったり、スポーツを止めて筋肉が過度に引っ張ったりすることがなくなれば痛くなくなるわけですが、そんなことを言っていたら学生時代が終わってしまいます
☝このように骨端が剥離してしまうとかなりの痛みのため、しばらく安静にせざるを得なくなります。
服がこすれても痛い!そうです
「炎症だから」といってアイシングをし過ぎるのもおススメしません。
というのも、筋肉の過緊張から発生している痛みなので、冷やして余計に筋肉を硬くするのはよくありません。
ただ、熱を持っている場合にはその部分だけを軽くアイスマッサージしてあげるのは良いと思います。
ストレッチも無理やり伸ばせば良いというものではありません。
痛みを出している部分に負荷をかけず、その周りの筋肉が柔軟に動くことが大事です。
膝の痛みはかなりの確率で足関節や股関節とも関係があります
予防のためにも普段から足の使い方や姿勢のクセをチェックすることが大事ですね
ちなみに冒頭の男の子は今高校三年生。
中学でも高校でもバスケ部のキャプテンとして活躍してきました。
NBAへの道は諦めたようですが、大学でも社会人になっても何らかの形でバスケと繋がっていたいそうです
~~~~~~~
ほねつぎ大幸院(東洋整骨院 大幸院)
http://toyo-daiko.com
~~~~~~~
画像はネットからお借りしています。
有難うございました。