手首の痛みについて書いていた時に、”手根管症候群”のお話をしました。
手根管という狭い管の中を通る腱と正中神経が圧迫されて指先がしびれたり痛くなったりする。
というものです。
https://ameblo.jp/izisan/entry-12588135536.html
足首にも足根管というところがあり、”足根管症候群”という病態があります。
足根管は内くるぶしの下ちょっと後側にあって、中を脛骨神経(けいこつしんけい)と3本の筋腱、2本の血管が通ります。
ここが何らかの理由で圧迫されてしまうと
●立ったり、歩いたりすると足の裏にしびれや痛みがでる(甲側には出ない)
●日中安静にしている時は痛みがあまりでない(夜間や就眠時に症状が悪化するという人もいます)
●足の裏に一枚膜が張っているような感覚がある
●足の裏がザラザラするような違和感がある
といったような症状に悩まされることになってしまいます
そして、ちょっとややこしいお話ですが、脛骨神経はこの足根管から2本(内側足底神経・外側足底神経)に枝分かれします。
ですので、どちらがわの枝が圧迫されるかによって、しびれや痛みが出る場所が違います。
踵の部分にいく神経(内側踵骨枝)は足根管より上の方で枝分かれするのですが、
圧迫が広範囲に広がる場合には、3つの箇所全てがしびれることもあります。
他の病気が原因(副作用や他の疾病など)でしびれている場合もあるのでかかりつけのお医者さんに相談してください。
さてどうして圧迫されるか?ですが、様々な原因が考えられます。
例えば…
1.足首の靭帯損傷や骨折などのケガ
2.ガングリオンなどによる圧迫
3.足のむくみによるもの
4.足の変形によるもの
ですね。
では、治療法は?ということですが
1.の靭帯損傷や骨折によるものでしたら、もちろんその治療が優先されます。
場合によっては手術ということになるかもしれません。
2.ガングリオンというのは、関節の周囲にできるゼリー状のコブで良性の腫瘤です。
関節にある滑液という液体がたまって出来るのではないかといわれていますが、詳しい原因はわかっていません。
☝
外くるぶし近くに出来たガングリオン ※足根管は内側です。
ガングリオンが原因で足根管を圧迫している場合はこのガングリオンを除去します。
除去の場合は整形外科などで注射器にて吸引したり、皮膚を切開して摘出する方法があります。
3.足のむくみによる場合
そもそも、どうしてむくんでしまうか?が問題です。
むくみは腎臓や心臓が原因となる事もあるからです。
その場合は内科などを受診して治療する事が重要ですね。
内科的には問題がなくて、運動不足や長時間の座った姿勢や起った姿勢で血流が悪くなってむくむ場合。
動かしましょう!(^^ゞ
簡単には、足を高くして、足首を曲げ伸ばしをする事だけでも足の血流を改善できます。
4.足の変形による場合
これも、どうして変形しているか?を考えなければいけません。
偏平足、回内足、など足のアーチが崩れて変形している場合がほとんどだと思いますが、筋力低下の場合はトレーニングが基本です。
おうちでじっとしている時間が長くなっている今日この頃
ちょっと足のトレーニングでもしてアーチを強化しませんか?
用意するもの:ゴムバンド・チューブ、タオル
など
前脛骨筋のトレーニング
バンドを足の甲に巻きつけて、足の指を曲げたままつま先が上を向くようにバンドを引き上げます。
※スネの前の筋肉が疲労してきたらしっかりと行えています。
後脛骨筋![](https://stat.ameba.jp/user_images/20200418/15/izisan/f2/3b/j/o0271018614745421203.jpg?caw=800)
バンドを巻きつけて、足の裏を内側に向けるように動かします。
※スネの骨の内側からふくらはぎあたりが疲労してきたらしっかりと行えています。
長母趾屈筋・長趾屈筋![](https://stat.ameba.jp/user_images/20200418/15/izisan/3e/20/p/o0620048214745425533.png?caw=800)
タオルを足の下に敷き、足の指でたぐり寄せていきます。
足の土踏まずの部分が浮き上がるように、足の指を根元からしっかりと曲げる事がポイントです。
今回の足根管症候群の内容につきましては…