鉛筆の持ち方と字の綺麗さ | ロサンゼルスの学習塾「優塾」の元塾頭のブログ

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子供たちの鉛筆の持ち方を見ていて気がついたことがあります。

いわゆる「正しい」鉛筆の持ち方をしている子は、
全体の2割程度しかいないということです。
子供たちの持ち方は様々で、
4本指で支え薬指にペンだこができるような持ち方や、
鉛筆の後ろ(消しゴムがついているほう)を、
自分ではなく相手の方に向けるような持ち方をしている子もいます。

そして子供の持ち方で一番多いのは、
鉛筆を親指と人差し指の根元でホールドし、
親指が突き出るようにする持ち方です。

なぜこんな持ち方が多いのでしょう。
しっかりと統計を取ったわけではないのですが、
おそらく多くの子供は3,4歳の頃から鉛筆を持ち始め、
その時は指先に力が入らないため親指と人差し指の根元で
ぎゅっとはさむ様に持ったことが原因ではないでしょうか。

そして、子供の鉛筆の持ち方と書いた字を見て気が付いたことは、
鉛筆の持ち方と字の綺麗さは関係ない、ということです。
極端に変わった持ち方の子はだめでしょうが、
上に挙げたような持ち方でも字を綺麗に書く子はたくさんいます。

逆にいわゆる正しい持ち方で持っていても字が汚い子もいます。

かく言う私も鉛筆の持ち方は完璧だと自負していますが、
そこから生み出される字はとても大人のものとは
思えないほど汚いものです。
高校生のときに友人に出した年賀状をその父親が見て、
「お前ずいぶん小さい子に知り合いがいるんだなぁ」と言ったとか。
優塾の生徒のお母さんが子供のテキストを見て、
「これじゃ読めないわよ。消して。ここも、この汚い字。消しなさい」
と消そうとすると、子供が
「あー、これ井沢先生が書いた字だよ」と言ったとか。
それくらい字が汚いんです。
特に平仮名は難しく、いまだに「む」と「ふ」を書くときは緊張します。

このように、鉛筆の持ち方と字の綺麗さは関係ありません。
ですから、極端に変な持ち方でなければ、
その子の手の形、書きやすい持ち方が一番いいのだろうと思います。