完璧を目指すとつらい・・・ | 癒しと元気ブログ 東洋医学ってこんなに面白い!

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こんにちは~!

 

今回は前回の続きというか、関連ある話題というか・・・

 

前回は鍼灸治療により8割は改善していた症状が完全に消失しないために、他の治療に移ったお話でしたね。

 

(別にそれが悪いという訳ではありません。個人の自由です)

 

うちのお店でも他の治療に行くわけではないのですが、完璧を目指すがために悩みが深くなるというケースが多々あります。

 

「そんな抽象的なこと言われても、何言ってるのかサッパリわからん???」という声が聞こえてきそうなので分かりやすく説明してみますね。ニコニコ

 

例えば、不眠症のBさんという患者さんがいます。

 

Bさんは10年以上にわたり病院で処方された睡眠薬を服用して何とか4~5時間睡眠がとれています。

 

睡眠薬をなるべく飲みたくないのですが(病院の先生からも減量の方向でと言われています)、睡眠薬を止めて眠れなくなるのも怖い・・・

 

減薬のために「睡眠に良い漢方はありますか?」というご相談でした。

 

こういう場合は、ほぼ肝気鬱結なのでその人に合った疏肝剤を処方します。

 

もちろん、睡眠薬ではなくあくまでも自律神経の緊張を緩和する漢方なので、その日からピタッと眠れるわけではありません。

 

しかし、継続して服用することで状態の良い日が出てきます。

 

睡眠が深くなったとか、眠剤飲まなくても眠れる日が出てきたとかですね。

 

Bさんも漢方を頑張って服用して、睡眠時間も長くなり眠剤を飲む日が週に1日程度になりました。

 

しかし、その週1回の服用がどうしても止められない・・・

 

飲まないと睡眠が4時間程度になるとのこと。

 

病院の先生は「4時間眠れたら十分だよ」と言っているのですが、Bさんはどうしても眠剤を飲まなくても6時間以上眠りたいのです。

 

こうなると、断薬を試みては失敗するという負のスパイラルに陥ってしまいます。

 

失敗する度に落ち込むので抑うつ症状が出て、そっちの方がよっぽど問題です。

 

眠剤を飲まないと6時間以上眠れないのは1ヶ月のうちの4日間だけという、傍から見ればほとんどよくなっていても本人が完璧を目指し過ぎると症状が改善しているのに苦しくなるというケースですね。

 

このケースは私や病院の先生が「ひと月のうち4日間眠れなくても問題ありませんよ~。飲んでる眠剤も弱めのヤツだし・・・」と半年くらい患者さんを説得して、患者さんも完璧を目指すのを止めて改善していきました。

 

病気になっている間に患者さんも年を取るし、治っても100%病気する前と同じ状態とはいかないのが現状です。

 

もちろん、治す側は限りなく完治を目指してやっていきますけど、患者さんの方は治ってない箇所よりも治った箇所をフォーカスする方が治りが早いと経験的に思います。

 

 

 

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