さくらんぼの花がそろそろ終わりを迎えて、花桃の蕾が膨らんできました。
ではでは。
四万十川桜マラソン大会の本編を綴ります。
前泊した朝、ホテルの窓を開けるとすでに止みそうもない雨模様。テンションは上がらない。
窪川小学校に到着して準備を済ませ、手荷物を預けて、スタート時間までは屋根の下で待機する。
フルマラソン初参戦のラン友さんは、初舞台がこんな雨でお気の毒。
それでも、せっかくここまで来たからには最後まで頑張ろね!ということで、記念写真。
さすがに10分前くらいには皆さん移動してきた。
スタートブロックは特には決まっていないのか、前の方にはゼッケン番号の仕切りのプラカードを持って立ってるスタッフさんがいたけど、それ以降は分からないアバウトな様子。 エントリー時の自己予測タイムを申請したら、ナンバーは結構後ろの方だったけど、バラバラなので真ん中あたりに陣取った。
エントリー人数は1,100人あまり、朝霧湖マラソンの約半分。フルマラソンとしてはこじんまりな大会だ。
毎回スタート直前はよーいドン!でダッシュでスタートではないにしろ、ドキドキする。
9時ジャスト、号砲が鳴った!
愛媛マラソンの時は、序盤ペースを落としすぎたので、周りに無理ない程度に付いていった。
ラン友さんとは早々と別れる。またゴールでね!
雨のせいか体が重い。まさかの3キロが遠く感じる。
心配になってきた。
おまけにまたまた腹筋が痛くなる。愛媛マラソンの時よりそれが早くきた。
緩い下り坂と聞いていたが、いやいや緩くても長い下りの後にはきつい上りも待っていた。そんなこんなで腹筋にきたのかな。
まずは42.195キロの4分割の10キロごとに目標立てる。10キロやっとこさって感じで、それからは見える指標を立てて、例えばあの先に見える電信柱、そこまでは頑張ろうを繰り返す。
四万十川名物、沈下橋。
コースに沈下橋は2つ渡ることになっている。
今回は雨も降ってるし、写真を撮るのは止めようかと思ったんだけど、
やっぱりそんなの無理だ。 ブロガーたるものこの景色を残さねばどうする。
幅2メートルくらいの欄干のないコンクリートの橋。
大雨の時に橋が壊れないようにするための昔の人の知恵。
高所恐怖症の私は、端っこは怖いので、真ん中を選んで、向こう岸を見ながら走って渡る。
釣り人?が川の岩場の上から応援してくれた。
ここは四万十川上流。
とにかく四万十川沿いを伝うように走る。
期待していた桜は残念ながらまだだった。 ちらほら一部くらい咲いてた木もあったので、景色のいいところは残しておこう。
この辺りはもう脚が前に進んでくれない。
エイドは有難く、最後まで十分に用意してくれていた。一応、愛媛の時みたいにエネルギー切れになると怖いので、ポケットにゼリーとキャラメルを入れておいた。塩おにぎりもいただいたけど、土佐文旦がめちゃめちゃ美味しくて生き返る気分だった。
ポケットに入れられるのなら入れて行きたかったくらい。
途中、外人の男性とペースが同じになった。
というか、その人は徹底してウォーキング。競歩とは違う。一歩のスタンスが広いから、抜いたり抜かれたり。写真を撮っていたから、ジェスチャーで撮りましょうか?と声を掛けた。
サンキュー! 私にもってスマホを求めたので、一緒にパチリ。
この辺りはまだ走れてたのだが…
いつの間にか離れていって姿が見えなくなってしまった。きっとあのままゴール出来ただろう。
2つ目の沈下橋を渡る。
この先の上り坂がキツかった! 最後の心臓破りの坂?
もう脚がやばい!
数歩走るとピキーンとなって、止まってストレッチやマッサージする。今回は準備周到。マッサージクリームも中身を確認してポケットに入れておき、何度もマッサージする。それでももたない。
あと7キロの頃、雨が止んだ。先にカッパを脱いでいた女の子がいたので、たぶん大丈夫だろうと私も脱いだ。だけどそれが大間違い。その後も完全に雨は上がったわけでもなく、カッパの下のTシャツはすでにびちょびちょだった訳で、だんだん冷えてきて、このまま行くと低体温になるかもと怖くなってきた。
脱ぐのが早すぎよ。ほんとに私のバカバカバカ!
次のエイドまではなんとか我慢して、辿り着いたエイドで、ゴミ袋を貰えないかとお願いしたら、こんなんで良ければと、クシャクシャのゴミ袋をくれた。この際、体温を保てるのなら何でも良い。首と腕のとこを切ってもらって、皆さんに励まされて再出発した。
自分の浅はかさには呆れる。
だんだん、ランナーの姿が見えなくなっていった。
そして…
誰もいなくなった。
山の中の民家もない山道。 出会うのは、気持ち悪い20~30センチくらいある青いミミズかサワガニの死骸。
泣きそうになる。
もう、ゴール締切時間に間に合わないことは分かっているが、誰も回収に来てくれない。
途中の25キロ地点に1箇所関門があるだけで、そこをクリア出来たランナーは、間に合わなくても自力でゴールを目指すしかないのか。ここで倒れてもすぐには見つけて貰えない恐怖を覚える。
こんなに精神的に辛いマラソンは初めてだ。
ときおり鳴くウグイスが応援してくれてると思い込むことにする。
とにかく、帰ろう…
山の中を過ぎて、ゴール地点の昭和町に入ると、沿道に応援の地元の方々が迎えてくれた。完全にタイムオーバーは分かっているけど、ゴールまでは頑張って最後の力を振り絞って走った。あれだけ走れなかった脚がゴールがすぐそこと分かったら、なぜか走れる。
気持ちとは不思議だ!
タイムは、そのまま測ってくれていた。11分54秒間に合わなかったけど、よく帰ってこれた。なんとか自力で戻ってこれたのは、自分を褒めてやりたい。
またまた写真撮ってる暇あったら走れよ!状態なんだけど、今回はもう走れなかったから。撮っても撮らなくてもたぶん同じだと思う。
私としては結果オーライなのだ。自分だけの達成感。これが私にとっては大事なことなのだ。
ラン友さんは、残念ながら関門クリアにならなかったそうで、先にゴールで待ってるとLINEをくれていたが、かなり待たせてしまって申し訳ない。
着替えてから、おもてなしの一品の券を引き換えに行った。窪川牛の串焼きかな? まだ残っていて良かった!他にも焼きそばとか残ってて、愛媛マラソンの時より十分なおもてなしを感じた。
ラン友さんが先に買ってくれていた鰻のおにぎり。
お腹すき過ぎて全部食べられなくてお土産にした。
プリンまで買って待っていてくれて、本当にありがとう!
たしかコッコランドというお店のプリンだったと思う。疲労困憊した体に染み渡る美味しさだった。
こうして、
四万十川桜マラソン大会は終了した。
愛媛マラソンのように沿道に途切れない応援はなくてとっても寂しかったけど、それでも地元のおじいちゃんお婆ちゃんや小さな子供達までが雨の中を傘を差して応援してくださって、本当に有難かったです。
大会関係者の方々、応援していただいた皆様、本当にお世話になりました!
今回はエネルギー不足は免れたけど、フィジカル面に課題を感じた。
また次の大会に向けて、身体作りをしていこう。
いろいろと毎回学びがあるものだ。
昨日今日と、体の方はどうかというと、愛媛マラソンの時のような激痛はなく、足腰が多少痛む程度で、今日も仕事が普段通りに出来ました。
また来年もこの大会に出たいかというと微妙だけど、四万十川の桜並木は、実際にこの目で見れたら圧巻だろうなとは思うのだが。さあ、どうだろうなー
以上、長々とお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
まだ残り少し記事があるので、また次回。