ワインの部屋 知識があればワインはもっと美味しい❤️ -30ページ目

ワインの部屋 知識があればワインはもっと美味しい❤️

出会ったワインを勉強も兼ねてちょっと深掘り。
毎日、ワイン開けるわけではないので、ないときはソムリエ/エキスパート試験対策や日本ワイン検定の話も織り込んでいきたいと思います。

先のブログで紹介したように今にも雨が降りそうな中、ワイナリーツアーに参加した。

 

今回は深い内容を思い出しながら書き出したいと思う。

 

都農ワインの歴史

都農町では昔から稲作をしていたが、水の奪い合いになるため、ブドウに転換することになりキャンベル・アーリーが植えられた。

当時は、温暖な宮崎ではお盆の時期に合わせてキャンベル・アーリーを東京に出荷できていたが、他の地域でも、お盆に出荷できるようになると、優位性が無くなってきた。そこで、ワインを造るべく、1996年に第3セクターにより都農ワイナリーができた。それ以降、契約栽培に加え、自社畑からのブドウにより多種のワインが造られるようになった。現在は資本はほとんど民間に移る。

近年、栽培農家がキャンベル・アーリーやMBAなどから単価の高い食用のシャインマスカットに転換するようになり原料ブドウが減少してきていること。自社畑を広げたいが、そうすると人手が足りないというのが問題点だ。

 

土地

都農ワイナリーは背後(西側〜北側)にある尾鈴連山の麓の台地、標高200mほどのところに位置し、東に日向灘を臨む。地図上の直線距離は3km程度。

もともとは尾鈴連山は外輪山で、都農町はカルデラが東側に傾斜したと考えられ、土壌は凝結凝灰岩という岩盤の上に、火山灰などが堆積したもの。アカホヤという層は酸性が強く、根がアカホヤ層にかかると樹が枯れてしまうため、樹齢20年が限界だが、牧内では樹齢20年以上のものもあるためアカホヤがないのではないかということだ。詳しいところをメモれなかったのだが、カルシウムとかマグネシウムイオンが入ると、土が離さない、つまりブドウにいかないため、1〜2月に薄く堆肥を撒いて、ミネラルをブドウに与えやすいように工夫している。

シャルドネの最上区画の近くには水が湧いており、そのような場所で何故良質なブドウができるのか不思議だったが、地下水脈が宮崎の暑さによる地面温度の上昇を抑えているのではないかとのことだった。

 

ブドウ作り


ブドウ作りに関しては先に記載の通り、1〜2月に堆肥を薄く撒くという特徴的な作業をする。

マンズ・レインカット棚仕立て(シャルドネなどの国際品種も)など高温多雨な九州ならではの工夫がなされる。畑はカバークロップされている。もちろん、減農薬に努めている。

取締工場長の赤尾氏は月と畑の定点観測を長年続けており、それにより、防虫や収穫時期の決定をしているとのこと。

 

ブドウ品種

キャンベル・アーリー、マスカット・ベーリーA、シラー、ピノ・ノワール、テンプラニーリョ、ビジュノワール、サニールージュ

シャルドネ、甲州、ソーヴィニヨン・ブラン、アルバリーニョ、トレッビアーノ、ピノ・グリ


ワインリストから拾ってみたが実に多くの品種でワインを造っている。シャルドネは定評のあるところだが、ビジュノワールの成績がよいとのこと。

 

ワイン造り(に付随して・・・)


圧搾機は白は空気圧式(バルーン)赤はバスケットプレス機を使った方が良いとのこと。

コルクはポルトガル製

これについて、コロナ下で輸入は大変でなかったか?との問いに、コルクはそうでもなく、瓶が大変だったとのこと。

その瓶についていろいろ話を伺った。

都農ワイナリーでは透明瓶と褐色瓶を使うようにしているとのこと。それは、それ以外はリサイクルできないからだということだ。これに付随して日本では清酒の一升瓶とビール瓶、とくにビール瓶はリサイクルがしっかりしているが、コロナで循環がストップして大変だったようだとのこと。リサイクルもシステムなので、どこかで止まったら大変なんだなということがよく分かった。

樽は大手のセガン・モロー社のものを使用、ローストはM(ミディアム)を使ってみたが、生木っぽさがあり、現在はM+のものを使用しているとのこと。ナパ工場のものだということだ。

 

テイスティング

テイスティングブースにもどり、3種のテイスティングのところ、遠路はるばるということでサービスですと、最終的に8種類テイスティングさせていただくこととなった。

どれも美味しかったが、実はアンベラシー・ホワイトというピノ・グリ49%、トレッビアーノ39%、アルバリーニョ12%によるブレンドワインが面白かった。アンベラシーって英語っぽいが、宮崎で“塩梅がいい”ありは“ちょうどいい”を意味する“あんべらしー”からきている。柑橘~白桃などの果実と紅茶の香りと味わい。とくにアフターに残る紅茶の印象が面白かった。毎年セパージュは変わるようだが、とくにアルバリーニョは次からは単一で醸造できそうなのでブレンドされないかもしれないとのことだった。

しかし、いい話ばかりではなく、お土産コーナーにもテイスティングブースにもキャンベル・アーリー、MBA、シラー、甲州くらいしか置いておらず、聞いたところ、一昨年は雨にやられて収穫量が落ち、昨年も裏作や天候により収穫量が少なく、醸造量自体が少なかったようだ。




オーストリア(ニーダーエスタライヒ州)

ツヴァイゲルト

Alc12.5%


澄んでおり、紫がかったやや淡いダークチェリーレッド。粘性はやや高い。


潰したラズベリーやアセロラ、レッドチェリーなどの赤系果実の甘やかな香りに黒胡椒、甘草などのスパイスが調和。スモーキーでアーシーな香りもある。全体には果実香もありながらスパイシーな印象。


アタックはやや強く、爽やかな酸味と共に甘みのある赤果実の味わいが広がる。タンニンは滑らか。中盤からは黒胡椒や甘草などのスパイスが調和。スモーキーなアフターフレーバーを残しフィニッシュ。余韻はやや長い。


オーストリアの赤と言えばツヴァイゲルト。ブラウフレンキッシュとザンクト・ラウレントの交配品種となります。

北海道ワインなど日本国内でも時々見かける品種で、葡萄作りの匠 北島秀樹ツヴァイゲルトなんかいいですよね。

オーストリアのツヴァイゲルトも飲みたいと思いつつ、なかなかないので、今回、ピンときて購入。

キャッチーなエチケット、価格も2000円以内でどうかな?と思ったけども、これが良い!

甘やかな果実味と酸味、滑らかなタンニンとスパイスの印象がとても調和し、いい雰囲気を醸し出しています。




2日目、事前に予約していたワイナリーツアーが11時から。10時過ぎに到着してお土産コーナーを見て歩く。隣のベーカリー&カフェには山盛りの焼き立てパンが並べられていた。


都農ワイナリーはメインのキャンベル・アーリーの他、シャルドネをはじめ、ソーヴィニヨン・ブラン、甲州、MBA、シラー、テンプラニーリョ、ピノ・ノワール、ビジュノワール、アルバリーニョ(単一によるワインは未発売)など様々なブドウを育て、そしてワインを造っている。九州にいても、なかなか、手に入らないがワイナリーに行けばという思いもあった。

有料試飲はチケット制(1枚100円)でワイン毎にメニューにある枚数で試飲するというもの。


有料試飲のメニュー。(でも必要チケット枚数の書いていないものが多い)

お土産コーナーにも国際品種はシラーしかない!


とりあえず、プライベートリザーブ牧内甲州2022、牧内MBAエステート2022、プライベートリザーブMBA2018を試飲。

その時は甲州は基本的味わいはあるものの厚みが足りないなぁという印象。MBAは、プライベートリザーブは果実香とスパイス、樽からのヴァニラの調和が素晴らしく味わいとしても各要素のまとまりがよく感心した。


その後10分前にワイナリーツアー料金2000円を支払ったらチケット5枚渡された。先に支払っとけばよかった・・・

時間になるとツアー案内者が現れた。あとでお話ししていてわかったのだが都農ワイナリーの代表取締役社長の小畑さんであった。

まずは車で畑へ。


天気が良ければ畑の先には日向灘が見えて、後方には尾鈴山の山並みが見えるはずだった・・。

シャルドネの畑。マンズ・レインカット。

ここでワイン作りの歴史、地質などについてレクチャーを受ける。


このあと、醸造施設の見学とレクチャーとなる。


右上の写真はわかりにくいがタンクの間からピュピトルが見える。300本分あるようで、ルミアージュを手でやっているとのことだった。

写真がないが都農ワインでは白はバルーン方式、赤はバスケットプレスで圧搾しているとのことだった。


お土産にいただいたのがこれ↓

打栓前のスパークリングワインのコルク。

これを絞って打栓するわけだが、径が40mm弱、瓶口は18mm程度。すごいですよね❗️😲

天然素材でこんなに圧縮できるんだ!


その後、テイスティングコーナーに戻り、普通は3種類のテイスティングなのだが、色々話をしながら、8種類!おかわりまでいただき楽しい時を過ごした。


ツアーを終えて、お土産コーナーで4本購入、自宅に送ってもらうことにした。1万円以上で送料無料となっている。

支払いをしていたら、テイスティングの後片付けをしながらアンベラシー・ブランを飲んで“美味い!”と言っている社長の姿を見て、自分の造るワインへの愛を感じた。


名刺を交換したのだが、小川社長は、65歳になり、今年は代表権を譲る予定だと、名刺に肩書きはすでになかった。

このワイナリーツアー案内者は取締役工場長の赤尾氏も務めているようで、昨夏訪問した私の長女は赤尾氏がレクチャーしてくれたようだった。


詳しい内容は、書くと長くなるので、別にアップしま〜す。👋