アトピー性皮膚炎の新しいコレクチム軟膏って?☆? | いわつき小児科クリニックのブログ

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いわつき小児科クリニック 院長の戸塚隆太です。
お子さまや親御さん方の力になればと思い、
日頃、私が感じていることなどをお話していきたいと考えています。



コレクチム軟膏は、


20206月に保険適応が承認された、


アトピー性皮膚炎に対する非ステロイド性の新しい塗り薬です。


12回、患部に塗布する外用薬です。


アトピー性皮膚炎の外用剤はステロイド軟膏やクリームなどとプロトピック軟膏がありましたが、


この10年ほどは新しい外用剤はでておりませんでした。






コレクチム軟膏の、


炎症を抑える強さはフルコートやリドメックス軟膏と同等程度との事、


リンデロン軟膏やメサデルム軟膏よりやや弱いようです。


ただし、ステロイドの副作用(皮膚が薄くなる、赤くなる、細菌・ウイルス感染に弱くなるなど)はなく


また、プロトピック軟膏のような刺激感がない

という事で使いやすそうです。


ざ瘡にきび)の悪化がみられる事がありますので、

思春期やややニキビの出来やすい人の顔に使用はやや注意でしょうか。



プロアクティブ療法に

( ステロイド外用剤を塗らない日に塗ったり、

塗る回数を減らしていくなどの悪化予防や適度な投与など )

とても適しています↓↓





なにはともあれ、アトピー性皮膚炎の治療の選択肢が増えてとてもうれしいです


プロアクティブ療法コレクチム軟膏に興味のある方は是非外来にてご相談ください☆☆


( 2歳から使える0.25%のコレクチム軟膏も発売されています☆)



作用機序は難しいので、↓↓興味のある方は下も読んでください。


コレクチム軟膏は、

外用JAK (ジャック)阻害剤といわれるタイプの軟膏で、アトピー性皮膚炎の炎症を抑える薬です。


アトピー性皮膚炎はサイトカインという免疫が関与して皮膚が炎症を起こすといわれています。


サイトカインであるIL(インターロイキン)-4


IL-13主に皮膚の炎症皮膚のバリア機能の低下

IL-31は主にかゆみに関与すると考えられいます。





コレクチム軟膏は

皮膚の細胞内のサイトカインの伝達に関与するJAK(ジャック)の働きを阻害することで、


サイトカインによる免疫反応の過剰を抑制し、


アトピー性皮膚炎の症状を改善する世界初の外用JAK (ジャック)阻害剤です☆