昨日のお話はどうでしたか?
なによりわたしを含めて3人が同時に体験した事なので、見間違いや勘違いではないのです。
さて今日のお話は短いです・・・
同級生の声が聞こえた
たぶん二十歳ぐらいの頃、蒸し暑い夏の事だった。
正確な年齢や季節、日にちは調べればわかる。
なぜなら今回のお話は亡くなった同級生の事なので・・・
その日お昼過ぎ、自転車でどこに行こうという目的もなかったが
何故か出かけたかった。
我が家から直ぐ近くの彼の家、今ごろ何をしているんだろうと?
彼の自宅の前を通り過ぎようとしたときだった。
「おぅ○○じゃないか!」とわたしの名前を呼ぶ声が聞こえた
ハッキリした声で、彼の自宅の方から彼の声が!
わたしは自転車を止め、彼の自宅の方に目をやり、周りを見渡したが・・・彼はいない
空耳か?とも思ったが、声はハッキリと聞こえたのである
ひょっとしたら声をかけて、すぐ自宅に入ったのかも・・・不思議に思いながらも
もう一度確認したが、やはりいない。
やっぱり空耳だったか・・・
それから数日後、地元新聞の訃報欄に彼の名前があった。
後で確認してみたら、なんでも癌に冒されて長い闘病の末に、病院で息を引き取ったとか
その死亡記事を見、死亡日時を見て愕然とした
なんと、彼の自宅前で声をかけられた正にその日、その時刻に彼は亡くなっていたのである。
我が家と近くとはいえ、彼は秀才・・・わたしは普通?以下
学校当時はあまり話もした事のない間柄。
だから、彼が病魔に冒されていた事も、入院していた事すら知らなかった。
もちろん亡くなった事も・・・
たぶん彼が息を引き取ったとき、彼の魂が生まれ育った自宅に戻っていたのだろう。
偶然その時、通りかかったわたしに声をかけたのか・・・
でもその時の事は今でも偶然とは思えないでいる。
遠いむかしの事なのだが、あの時の彼の声は今でも耳から離れずに残っている。