蝶ヶ岳(2024・5・3)

っ、

という間に歳月が流れ、後期高齢者の仲間入りをいたしました。今更ながら足腰の衰えは如何ともしがたいものですね。

そんな訳で、GWの山行に備えて、週末ごとにせっせと里山登山を行って来ました。

 今年は、残雪の北アルプスに行ってくるぞ。

コロナ明けの混雑を予測して、早めのネット予約を準備していました。・・しかし、すでに山小屋は、どこも満員・・・

最近は、行きたい山に簡単に行くことが出来ません。

ひと昔前は、予約なしで出かけても平気で泊まれたのにね。

 試行錯誤の結果、何とかキャンセルが取れた「蝶ヶ岳ヒュッテ」に宿泊し、残雪の穂高を見に行くことになりました。

穂高の「モルゲンロート」が見れるといいよね!

 

5月3日

 新宿から「特急あずさ」に乗って松本、松本からアルピコ上高地線で新島々まで、新島々からバスに乗り換え上高地

上高地から梓川沿いに約2時間歩き徳澤でキャンプ泊。

明朝、長塀尾根から蝶ヶ岳へ登ります。

 新島々バスターミナル

 バスの車窓から大正池が見えてきました。

12:00、上高地バスターミナルに到着。すごい人です。

10分ほど歩いて、河童橋。観光客であふれています。

 奥穂が輝いています。

明神まで一時間。梓川沿いに気持ちの良い散策です。

明神岳。新緑が萌え始めています。

明神から徳澤まで一時間。

ここから先は、一面の二輪草が出迎えてくれました。

梓川沿いに広がる森林一面に広大なお花畑が広がり圧巻という他ありません。

   

徳澤園のキャンプ場に到着。

既に多くのテントが張られています。

今日は、此処まで。

いい天気、太陽はまだ中天。手続きを済ませ、テント泊の準備、それからは、ゆっくりとティ-タイムです。

 そろそろ、日没が近づいて来ました。

5月4日、4時起床。

素早く、出発の準備を整えます。

5時、明神岳に朝日が射してきました。快晴です。

5時30分。登山開始。

此処から山頂まで、約6時間。

テント泊の多くは、空身で日帰りのピストン登山者です。

後期高齢者の我らは、16キロ超の荷物を背負って長い急登が

待ち受けています。何時間かかるかな?

  2000mを超えた中腹から積雪です。アイゼン装着。

   

 2564mの長塀山をあえぎながら超えて来ました。

 蝶ヶ岳直下の妖精ノ池が見えて来ました。

 凍っていないね!水面が見えています。

此処から、もうすぐ稜線のはずなんですが?・・此処から稜線までの距離が本当に長~い。

ヘロヘロになって、稜線に出ました。

此の稜線を登りきると・・眼前に穂高や槍が大迫力で出迎えてくれます。

これを見るために死に物狂いで登って来るんだよね。

此処から、ひと登りして山頂へ。

山頂付近は、風が強く、雪が吹き飛ばされ積雪は殆どありません。この日は、無風晴天。

青空に映える槍・穂高のパノラマが雄大に広がっています。

鎗沢は、まだ雪に埋もれています。         

    やっと山頂(2677m)

    バア様は、声もなく槍を見つめていました。

    やっと

蝶ヶ岳の山頂で、早速、槍つまみをやっています。

穂高は、いかがでしょう。

6:30分

穂高に太陽が沈んで行きます。

穂高残照

5月5日。4時30分

ご来光を見るために山頂に向かいます。

 ご来光です。今日も晴天。

穂高に朝日が射してきました。

  

薄紅色に染まるモルゲンロートを期待していたのですが・・

そこまでには、染まりませんでした。

それでも、うっすらとピンクいろに染まった穂高を見れて、

此処まで、登ってきた甲斐があったと、大満足です。

さて、帰りましょうか。

      早朝の妖精ノ池です。

下りは、約4時間。徳澤に到着。

此処で昼食。ゆっくりとコーヒータイムを取って、上高地の

バス停に向かいます。

 キャンプ地には、まだ、山桜が咲いていました。

梓川・化粧柳・明神岳

清らかな梓川伏流水の池に新緑が映っています。

樹間の草原を埋め尽くすニリンソウ。

梓川の水音を聞きながら歩く、河童橋までの散策道は何十年通って来ても飽きることはありません。

 焼岳が見えて来ました。もうすぐ河童橋。

初夏、水中に清らかな白い花を咲かせる梅花藻が清流に揺れていました。

   

蝶ヶ岳。何度登ったことだろう?

毎年12月の仕事納めが終わるとピッケル、アイゼン、テント食料を詰め込んだ20キロもある思いザックを積み込み真夜中三股登山口へと車を走らせた。

冠雪した、槍・穂高を見るためだ。

深い積雪、新雪のため踏み跡は見えない、大汗をかいてのラッセル、吹雪、強風で遭難しかかったこともあった。

それでも、寒風の中、誰もいない山頂で、燃えるような穂高のモルゲンロートを眺めていると、しみじみと生きてきてよかったと実感することが出来た。

今、歳を重ねて、此の蝶ヶ岳山頂から穏やかな穂高を眺めていると、過ぎ去りし昔が懐かしく思い出されて来ます。

何と、年を取ったことか!

それでも、それでも、また来ようと考えているジイ様です。

 

【動画】見てね!

 

 

 

 

 

  【南高尾のクマガイソウ・ニリンソウ】

梅の木平~西山峠~大垂水~高尾山~高尾登山口駅

 今年は、桜の開花が少し遅れましたが、ようやく春本番。ケヤキ並木の緑も芽吹き始めています。

近場の里山では山桜が咲き始めている頃合いですね。

今年もGWが間近になりました!

足慣らしに里山通いを続けています。

今回は、南高尾に「クマガイソウ」「ニリンソウ」を見に出かけてきました。

 高尾山は、都心からのアクセスが良く、誰でも気軽に登れる里山です。最近は、外国からの観光客も多く表山道は、まるで銀座並みの混雑です。

しかし、高尾山は意外に登山ルートは多くあり、あまり知られていないルートを歩くと登山者は少なく静かなハイキングを楽しむことができます。

「南高尾」はそんなルートの一つです。

 

 京王線「高尾山口駅」から甲州街道沿いをしばらく歩くと

橋のたもとに可愛いお地蔵さんが見えて来ます。

此処を左折をせずに国道沿いをなおも進みます。

しばらく歩くと「うかい鳥山」の看板が見えてきます。

なおも進みます。

   

「100m先を左折」の指示に従います。

   

  左折場所の角に郵便ポスト。

この橋を渡りしばらく進むと神社の鳥居が見えて来ます。

鳥居の後ろはクマガイソウが群施しています。

  

      クマガイソウの群生

   

クマガイソウを堪能したら鵜飼い鳥山へと続く舗装路を

進みます。やがて、西山峠への道標が見えて来ます。

お地蔵さまも鎮座しています。

   鵜飼い鳥山へ導く道路を右折せずに直進。

   此処から、山道に入って行きます。

  

  山道は、こんな感じ。

  

此処から西山峠までの山道は、季節と開花時期が合致すれば

ニリンソウやクマガイソウのお花畑が続きます。

この辺りのクマガイソウは、まだ蕾・・・もうしばらくするとこの辺もクマガイソウのお花畑に変身することでしょう。

  

更に登ると小さな木橋があります。

この橋を渡った辺りから西山峠にかけての山道沿い一面に

ニリンソウのお花畑が続き、思わずオ~ォと感激の声が漏れてしまいます。

  

此処から南高尾の西山峠に至る山道はゆっくりとお花畑を堪能しながら散策をして下さい。

  

ゆっくりとニリンソウを堪能したら西山峠から大垂水方面へ

縦走。途中は、山桜やつつじの花も満開です。

これもまた、見事です。

  

ソメイヨシノも綺麗ですが、私は、山中に咲く山桜が大好きです。凛とした清楚な姿に心惹かれます。

  

山道の日陰にひっそりとヒトリシズカが一人静かに咲いていました。   

南高尾の縦走が終り、甲州街道をまたぐ大垂水峠の鉄橋を渡って、城山・高尾山へと向かう鉄階段を登って行きまます。

登りきると巻道を通らず稜線沿いに一丁平へと向かいます。

朝早く、空気が澄んだ日には一丁平の展望台から富士山が望めます。

 此処から、もみじ平・高尾山を経て高尾山登山口へと下って行きます。静かな環境もここまで、一丁平を過ぎると別世界、多くの観光客(外国人も多数)が行き交い観光地特有の雑然とした雰囲気に包まれます。子供連や犬を連れて散策する人、宴会で盛り上がっているグループ等々、山道のすれ違いもままならぬほどの混雑ぶりです。

 

 それでも、高尾は、都心からこんなにも近く抜群のアクセス環境なのにまだまだ静かな環境も残っています。

奥高尾、南高尾、裏高尾・・・山道には、季節ごとの山草や花々を見ることができ心が安らぎます。静かで密やかな高尾が何時までも残りますように願わずにはいられません。

 

「YouTube」に動画をアップしました。

 

 

 

 

どぅも。

岩ちゃんです。【YouTube(rockriver1947)】

厳冬期の焼岳に登って来ました?。

て、言うか、中の湯温泉に浸かってきました。

と言った方が正しいのか?・・・

 2024・2月中旬の3連休。

今年も厳冬期の焼岳登山を計画し、中の湯温泉宿に予約を入れておきました。

特急あずさの予約も取れ、アイゼン、ピッケル等々冬山登山の重装備で出かけます。・・・重いわ

松本で送迎バスに乗り込み宿に向けて出発。

途中から雪が降って来ました 。沢渡を過ぎる辺りから本格的な降雪になりました。

夜になってもシンシンと降り続いています。

ウム・・・まぁ、此処は温泉宿。ひと風呂浴びて来ます。

 

2月11日。本日の予報は、

曇り時々晴れ、午後には回復に向かう。とあります。

5時起床。身支度を整えます。

上高地へのスノーシューハイクのツアーは、続々出発しています。

6時。我らも出発。

宿裏の焼岳へ向かう山道は昨夜来の降雪ですっかり埋もれています。

全く踏み跡がありません。しばらくラッセルが続きます。

 やっとこ、登山口に到着。此処までで大汗です。

 なんせ、年ですから・・

此処で、ジイサンが大汗かいて着けたルートを若者たちが軽々と追い越して行きます。・・・・ウゥ~ン

早く出発してルートを着けて置いてくれよな!

それにしても。後から付いて来るバアサンは・・・・

きっと、心の中で、こう思っているに違いありません。

◯何も、こんな大変な苦労をして登らなくても・・・

◯私は、梓川沿いのスノーシューハイクの方が楽しいよ・・

◯何なら、宿に戻って温泉に浸かっている方がいいよ・・

なんてね。それも、踏み跡のない山道に踏み出した直後から

ずっと考え続けているに違いありません。

ジイ様は、ながぁ~い経験上、ヤツの考えていることが手に取るようにわかるのであります。

そんな訳で、絶対に後ろを振り返り、あの訴えるような目を見ないことに決め、ただ黙々と前へ進むのでありました。

   この先も深い雪の山道が続いています。

    赤いテープを頼りに登って行きます。

  

 追い越していったスキー登山者のルートが残っています。

焼岳直下の下堀出合に到着。

此処は、平坦地となっていてキャンプ地として利用されています。この日も大阪からの山岳グループがテントを張っていました。昨夜の降雪の中、此処でテント泊したんだね。

若いって羨ましいね。俺らも昔はね・・・愚痴です。

此処まで来ると噴煙を上げている焼岳が顔を出してきます。

 

此処から、焼岳の南峰まで、急登が続きます。

天気予報とは裏腹に雪が強くなって来ました。

登るに連れ急速に視界が失われて行きます。

先行者が下山を開始しています。

山頂直下。我らも、下山を開始します。

 下山途中に転倒者も出ています。

 ほぼほぼ、雪に埋もれているよね。

何とか、登山口まで帰ってきました。

    バァ様も何とか

   

 雪の降り続く中、宿が見えてきました。

15:20分。宿に到着。

    何事もなかったかの如く、いつものポーズ 

何は、ともあれ、温泉に直行です。

   

2月12日。

今日は、晴れたり曇ったり、雪が降ったりと不順な天候のようです。

7:00。起床

   まずはひと風呂浴びて来ます。

 昨夜の降雪で、今日も踏み跡がありません。

宿も雪に埋もれています。

 今朝は、ゆっくりと温泉に浸り、朝食を頂きます。

中の湯温泉 9:05分発のアルピコ定期バスを利用し、松本まで帰ります。

新宿までは、特急あずさの予約が取れているので、後は、弁当とビールがあれば、万全。

新宿まで約2時間。車窓を流れる南アルプスや八ヶ岳を眺めながら、今回の山行反省会をして、GWの山行に思いを馳せることにいたします。

 

木曽駒ヶ岳(2023・8・11)

 今年の夏山は、コロナ明けの混雑が予想されます。

2ヶ月前から計画を立てましたが行きたいと考えていた山の小屋は何処も満室です。

そこで、比較的空いていそうな中央アルプスに予定を変更。

中央アルプスの主峰木曽駒ヶ岳(2956.3m)への登山を計画し、何とか小屋の予約が取れました。

 コロナ明けと言うこともあるけど近年、この時期の登山は盛況で、どの小屋も混んでいるんだよね・・・

木曽駒への登山ルートは、いくつかあります。

中でもロープウエイを利用して千畳敷から登るルートは、気軽に2000m以上の高所まで行けるので観光登山者でいつも銀座並みの混み具合です。

 そこで、我らは、クラシックルートである「桂小場」からのルートを採ることにしました。お盆のこの時期、新田次郎の著「聖職の碑」にある遭難碑に詣でることも目標の一つです。

 11日

 新宿を12時に出発、今夜は伊那市のビジネスホテルに泊まり早朝5時、タクシーで「桂小場」の登山口に向かいます。

 12日

桂小場の登山口

 

6:00 登山開始

登り始めるとすぐに木立の間から太陽が出てきました。

  

  可憐な花が咲いています

  

  ぶどうの泉(水の補給が出来る)

  

 樹林帯の中を延々と登って行きます。

 野田場を過ぎると緩い尾根筋に出て馬返しに到着。

  

此処からは、しばらくの間苔むした樹林帯が続き森林浴を楽しめます。(八ヶ岳の山域に似てますね。)

徐々にキツクなって行く山道の左手に大樽避難小屋があります。此処からが、胸突き八丁と呼ばれる急登になります。

 ヘロヘロになりながら、やっとこ胸突きの頭に到着。

  

ここを過ぎると、やがて主稜線に出て展望が開けてきます。

左手に巨大な行者岩が聳え前方には将棋頭山が迫ってきます。眼下には、伊那の街並みが広がっています。

なかなかにキツイ登りですが思った通り、此のルートの登

山者は少なく静かな山行です。

   正面の将棋頭山を左に巻いて行きます。

13:00 分岐から30分で西駒山荘に到着。

本日は、此の小屋に宿泊します。

此の小屋は、伊那市が管理している静かな小屋です。

まだ早いので誰もいませんね。

   宿泊の手続きを済ませ、早速コヒータイム。

   毎度のことですが、山のコーヒーは格別です。

    

      小屋の裏手は、コマクサの群生地になっています。

    この時期、盛りは過ぎていますが最後のコマクサが

    頑張って咲いていました。

    

 ゆっくりとコーヒータイムを楽しんだ後、まだまだ夕刻までの時間がたっぷりあるので、此処から20分ほど先の聖職の碑まで出かけご挨拶がてら詣でてきます。

    

 その日、伊那市の「中箕輪尋常高等小学校(現在の中学校)」は恒例の修学登山を慣行中でした。

その日、この場所で、突然の嵐(台風)に遭遇し学童を引率中の教職員を含めて11名が亡くなりました。

大正2年8月の出来事です。今日のように気象情報がない時代避けられない出来事だったのでしょうか?

下界は8月の盛夏です。夏の嵐による「低体温症」でした。

その日も駒ヶ岳は彼らを見つめていたのでしょうね。

 この事件は、数年前の北海道トムラウシ山の集団遭難を思い浮かべる出来事ですね。
十分な装備もないまま、高山に出かける恐ろしさを肝に銘じる出来事です。

 

眼前の駒が岳は、今日は、穏やかにどっしりとたたずんでいます。    碑から駒ヶ岳を望む

 山の夜は、ゆっくりと暮れて行きます。

私は、山で過ごすこの時間が一番好きです。

何だか自然の中に溶け込んで行きそうな気分。

深い海の底から遥か上空の海面に揺れる光をぼんやり眺めているような不思議な気分。

昔々、確かに感じたことのあるこの気分、心の中から沸々と湧き上がる小さな小さな気泡のような吐息にも似た安らぎに満たされて行き、心が安らぐ至福のひと時です。

    靜かに穏やかな時間が流れています。

    夜になると伊那の町灯りが綺麗です。

19時を過ぎると漆黒の闇。

夜空には天の川がくっきりと浮かび満天の星が出ています。

 飽きることなく星空を眺めていると身体が冷えてきます。急いで石室のストーブに駆け寄ります。

 真夏のこの時期でも3000メートル近いこの場所は、ダウン

やストーブが欠かせません。赤々とストーブが燃え、心の中まで温かく満たされて行きます。みんな黙って火を見つめています。

13日、4時起床。

     東の空が明るくなってきました。

    日の出です。

今日もいい天気です。

台風の動きが気になりますが、何とか今日いっぱいは持ちそうです。さて、出かけますか!

大正2年の遭難事件をきっかけに作られた石室が当時のまま

の姿で今も残され、文化遺産として大事に使用されていることに感銘を受けました。

石室の中で、コーヒーを沸かし、朝食をとります。

5時。準備を整えいつも通りに出発。

遭難記念碑にお別れを告げます。   

    宝剣岳が顔を出して来ました。

 この先の八合目分岐にザックをデポして農ヶ池に寄り路をします。15分ほどで農ヶ池に到着。

       農ヶ池

   

      逆さ宝剣が綺麗に映っています。

農ヶ池への分岐を過ぎてしばらく登ると馬の背の急登が見えて来ます。

   あの先のピークを超えると馬の背でです。

 9:00 急登の馬の背を登り切り、木曽駒ヶ岳(2956.3m)の主峰に登頂。

山頂は、ロープウエイを利用した千畳敷からの登山者で大混雑です。

 岩陰で小屋で準備をして頂いた弁当をいただきます。

 そして、コーヒータイム。

          駒ヶ岳神社

 乗超浄土まで降りてきました。

 思った通り、観光登山の人々でごった替えしています。

  振り返れば宝剣山荘  

此処から、下に見える駒ヶ岳ロープウエイの駅まで降って行きます。

  振り返れば、宝剣岳が白雲の中に屹立しています。

       

台風6号が通り過ぎて行きました。

7号が、小笠原諸島に近づいています。

変わりやすい、天候が続いていますが、6号が通り過ぎ7号が

接近する合間を縫って、決行することにいたしました。

もちろん、風雨の装備は、万全です。

 風雨を覚悟して出かけたのですが思いのほか良い天気。

雨具をを持ち出すこともなく快適で気持ちの良い山行が楽しめました。

 最近の夏山は、ひと昔前の夏山と違って、「酷暑」と言える気温です。それでも、3,000m級の山の稜線は、爽やかな風が吹いていました。

 

【YouTube】動画をアップしました。

https://youtu.be/WbYl06Xv9wc

 

 

【誰もいない上高地】

弥生3月

東京では、開花宣言が出されました。

(18日)東京は雨

(11:00)新宿発の「あずさ17号」⇒(13:35)松本着

特急あずさ号が塩尻駅を通過する辺りから雨が雪に変わってきました。

松本駅から「中の湯温泉」の送迎バスに乗り込み(4:00)今宵の宿に到着。

昨日からの雪で温泉宿は、雪に埋もれています。

ザックを下ろし、早速、温泉に浸ります。

   鈍色の空から雪が降りしきっています。

 

(19日)天気予報どおり晴れ。

 中の湯温泉は、上高地への「玄関口」釜トンネル入り口の真上にある古くからの温泉宿です。

宿の裏手は、焼岳への登山道になっています。

GW後の本格的な登山シーズンには、焼岳への登山者や焼岳を超えて上高地へ向かう登山者、焼岳小屋を経て西穂高岳へと向かう登山者などでにぎわいます。

 3月のこの時期(GW明けまで)は、窯トンネルから上高地方面に入る車の通行が禁止されています。

上高地に行くには、徒歩で行くほかありません。

そんな訳で、釜トンネルを抜けて、自分の足で上高地に向かいます。

釜トンネル入り口  

6:30分出発。

雲一つない快晴。

釜トンネルは、勾配が11パーセントもあり、両端での標高差は約100 mにも及びます。

ずっ~と登り、このコースでは一番キツイ所です。

 ようやく出口が見えて来ました。  

 直ぐに、次の上高地トンネルが待っています。  

 上高地トンネルの出口。

 此処から、雪に埋もれた上高地への旅が始まります。  

 白銀の穂高が見えて来ました。

 空は、紺碧。

 テンションが上がってきます。  

 一面の銀世界  静寂        

 時々、木の枝から落ちる雪の音の他は何も聞こえません。

 澄み切った空気、静寂・清廉な白銀の世界。

 梓川が悠々と流れて行きます。  

 誰もいない「河童橋」

 大自然の中に溶け込んで行くような不思議な感覚です。 

 微かな風の音が聞こえます。

 「紺碧の空」これが本当の冬晴れの空の色です。  

 静に流れる水面、水中を漂う水草。

 じっと見つめていると時の流れが止まっているようです。  

明神池までの左岸山道は、雪に埋もれています。

ここからは、スノーシューが必要です。     

 ゆっくりと、静寂の上高地を散策し、河童橋までもどって 来ました。

ここから田代池、大正池を経て宿まで帰ります。

帰り道、梓川沿いの土手も雪に埋もれています。

 振り返れば、白銀の穂高岳

 田代湿原も雪に覆われています。  

 正面に焼岳が近づいて来ました。  

(15:30分)長い釜トンネルを抜け、宿に戻ってきました。

まだまだ、日は高い。

ひと風呂浴びて夕食までゆっくりと過ごします。

日没前。

 6:00 目の前の霞岳が焼けてきました。  

 明神岳もピンク色に染まって行きます。  

 

(20日)晴れ

 中の湯温泉の社長「小林」さん。

 いつも温かく迎えていただきありがとうございます。

 今回も、お世話になりました。

                 秘湯の湯   また来ます。  

         

 

 春・夏・秋、と何度も穂高に通っています。

その都度、釜トンネルから上高地バス停までは、バスで行きます。しかし、この時期は、交通手段がありません。

自分の足で歩いて行くしかありません。

 

 昨年の暮れ、焼岳登山の帰りに中の湯温泉のカレンダーを頂きました。3月のカレンダーに真っ白い雪を戴いた焼岳の写真がありました。

上高地の河童橋あたりから梓川沿いに写した一枚です。

 

 様々なルートから槍・穂高に登りましたが上高地は、いつも登山の通過点でした。そうだ、この時期、釜トンネルから歩いて上高地に入ったことは一度もなかったんだ。

穂高の天気予報を見ると、土曜日は雨か雪、日曜日から晴れ。となっています。

「よし、行こう。」

思わず宿に電話を入れていました。

 

 そんな訳で、出かけて来ました。

ばっちり、天気予報どおり。

快晴、紺碧の青空に穂高連山が凛として輝いていました。

昨日からの雪にすっぽりと閉ざされた上高地は、GWや夏の喧騒とはかけ離れ、雪に埋もれ静寂に包まれた別世界。

誰もいない上高地は、想像以上に素晴らしい絶景でした。

穂高連山が神々しいほどの存在感で迫って来ます。

 

 もうすぐ、GWがやって来ます。

この静寂もこの時期だけ、もうすぐ観光客でごった返し、喧騒に包まれた上高地に戻って行くことでしょう。

 この時期に思い切って来てよかった。

●動画をご覧ください。

【動画】YouTube

上高地

https://youtu.be/uRcE3eJx95Q

梓 川

https://youtu.be/sSo-g4vJ7gc