折立登山口から太郎平を経て雲の平へ(R4・7・29)
北アルプス最深奥の秘境「雲の平」へ・・北アの集大成・・か?
ブナ立尾根から槍ヶ岳へ、北アルプスの裏銀座を縦走したのは平成20年の夏でした。 ウム、あれから10年以上・・・・
あの時、鷲羽岳から見た遥か彼方の雲ノ平に何時か行ってみたいと思いながら、黒部源流のその奥座敷に今日まで行くことができませんでした。
何しろ遠いんです。本当に遥か彼方なんです。
歳も歳だし、ぐずぐずしてるともう行けなくなるぞ、と自分自身に言い聞かせ、やっとこ、決心して出かけてきました。
(何とか職場の許可を頂きました。)
山小屋3泊4日の山行です。
【第一日目】(富山駅前に前泊)
富山駅前(6:10)発のバスで折立登山口へ
結構、いますね。ご同輩
1:30分、折立登山口到着。
支度をしていよいよ、登山開始。
此処からは、ひたすら樹林帯の登りが続きます。
登山道は、よく整備されていて、ブナやヒノキの大木が出迎えてくれます。
ひときわ大きな檜の大木があります。
樹林帯を抜けると木道が現れます。
両側は、広々としたお花畑が続いています。
キンコウカの花が一面に咲いています。
ニッコウキスゲ
ミヤマリンドウ
眼下には、登山口の有峰湖が望めます。
アキアカネが群れ飛んでいます。
夏山ですね!
もうすぐ、山小屋に到着です。
1:30 (太郎平小屋に到着)
【第二日目】
4時起き、5時出発。 我らの山歩きの鉄則です。
今日は、いよいよ、メインの雲ノ平を目指します。
まずは、薬師沢小屋を目指して出発。
天気は、まずまず。
朝露に濡れたお花畑がキラキラ輝いています。
一面チングルマのお花畑が広がっています。
一
ハクサンイチゲ
朝日が出てきました。 暑くなりそうです。
平原を長い木道が延々と続いています。
幾つかの谷を越え、薬師沢へ降って行きます。
谷筋に キヌガサソウが咲いていました。
長い降りを降り切った出会いに薬師沢小屋があります。
此処で一休み。太郎平小屋の弁当をいただきます。
薬師沢は雪解け水が轟々と音を立てて流れています。
一休みして出発。
薬師沢に架かる吊り橋を渡ります。
吊り橋を渡り切ると、垂直の鉄梯子を沢底まで下り、
そこから、樹林帯の急坂を登り返し、雲ノ平を目指します。
対岸から薬師沢小屋を振り返ります。
此処からは、急坂。
樹林帯のゴロゴロ岩の中を2時間ほどかけて雲ノ平の木道まで、這うように登って行きます。
此処は、キツイよ!
急坂を登りきると雲の平への木道が続いています。
もうすぐ、雲ノ平小屋です。
火山大地の盆地には、一面お花畑が広がっています。
正に、庭園!
台地の上に雲の平小屋が見えて来ました。
小屋前の「ギリシャ庭園」
15時を過ぎると、雷雨になりました。
雨上がりには、見事な夕焼けが待っていました。
夜は、満天の星空。
【第三日目】
何時ものように、4時起き、5時出発。
綺麗な朝焼けの中、お花畑の丘の上に「雲ノ平小屋」が浮かんで見えます。
満開のコバイケイソウ
「スイス庭園」を通り抜け、祖母岳を目指します。
山頂からは、槍ヶ岳が見えています。
今日は、雲が湧くのが早い。
山頂を超えて黒部の源流へ下ります。
稜線には、高山植物のお花畑が広がっています。
チングルマの綿毛
コイワカガミ
黒部の源流。
此処から染み出る「一滴」が黒部本流の大河へとつながっているんですねぇ~・・・・・・
此の源流沢を、三俣山荘へと続く源流出会いの登り口まで下って行きます。
下って行くにつれて、沢の水量は増し、その両岸には、色とりどりの高山のお花が広がっています。
谷筋には、まだ残雪が残っています。
ハクサンフロウ
クルマユリ
コイワカガミとツガザクラ
イワギキョウ
シオガマ
源流沢を下り、三俣山荘へと続く源流出会いの
登り口に黒部川水源の石票が立っています。
此処から、三俣のテンバを経て、三俣蓮華岳へと登り
返して行きます。
三俣山荘のテント場 。後ろは、鷲羽岳
山頂と双六小屋への巻道分岐
ジジ、ババは、迷わず? 山頂を目指します。
山頂。ガスで何にも見えません。
鬼のような形相で、登りついた婆さんは、何事も
なかったように上機嫌です。
まずは、記念写真。
山頂から、丸山を経て双六岳へ向かいます。
穏やかな稜線歩きが続きます。
双六岳到着
ガスガス、何も見えません。
なだらかな稜線を双六小屋へと向かって降りて行きます。
ガスが切れてきました。
振り返れば、鷲羽岳と水晶岳
【第四日目】
山歩き、最終日です。
双六小屋の夜明け。
何時ものように、5:00、小屋を出発
10年前は、此処から、槍へと続く稜線を縦走しました。
10年ひと昔かぁ~・・・・
今日は、双六小屋のテンバを抜けて新穂高温泉へ降りて行きます。
此処からゆっくりとした登りを30分ほど登ると突如、開けた稜線に突き抜け、絶好の槍の展望台になっています。
眼前には、雄大な槍ヶ岳が黒々と突き立って現れます。
気持ちの良い稜線を左に槍・穂高連峰を眺めながら弓折岳の
分岐まで下って行きます。
眼下に鏡平小屋が見えています。
鏡平小屋
鏡池に映る槍ヶ岳
一休みして。
小池新道を通りわさび平小屋を経て新穂高温泉の登山口に降りて行きます。12:00新穂高温泉バス停到着。
休む間もなく大急ぎで、平湯温泉行のバスに乗り込みます。
お目当ては、もちろん温泉。
3日間の汗を平湯温泉で落とし、さっぱりして帰ります。
夏山の天気は昼まで。・・・ですね。!
昨日も一昨日も、15時を過ぎる頃になるとスコールのような雷雨になりました。
我らは、一度も雨具を使用することなく小屋にたどり着けました。
夕方になって、雨具を着けてビショビショになって小屋に駆け込んでくる登山者を見ていると、おぅ、おぅ・・・と思ってしまいます。
やはり、山歩きは、早立ちに限りますね。
久しぶりの縦走登山でしたが、歩き終わってみると太ももやこむらの張りも全くなく快調に歩くことが出来ました。
何だか、10年前より、楽に歩けた気がします。
気のせいかぁ?
まぁ、山歩きのつらさは、歩き終えるとすぐに忘れ、楽しかったことばかりが残るものなんですよね。!そうでしょ?
良し、次は秋か?
【雲の平の動画】
https://youtu.be/WdtqoAcNuII
https://youtu.be/gmMWEbudVp0
https://youtu.be/3CGffb1uBSU