マハ岩ちゃんの 「ワンミニッツ」84 | マハ岩ちゃんのブログ

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古本屋さんや古本、本についての本などはどの位あるのでしょうか?

引き続きエロスの棚ドスえー。

 

ブックカフェ『楢』の小冊子「ひまな時の楢の本」7号がで

きました。もちろん今回も駄文ですがエロい本の紹介で

下記の内容を掲載させていただきました。

 

エロス & 棚ドス※                  マハ本店店主 

その7 北原童夢さんの棚

『ボンデージ進化論』青弓社 (1992

週刊「AERA」(‘16/6/27日号)に「『誤った緊縛』

があぶない!」と題する記事が掲載されている。

内容はというと、アダルトビデオの影響もあってか

緊縛を伴うSMプレイで正しい知識を持たない素人に

よる怪我や事故が増えため、40代の女性緊縛師が

NPO法人BDSMセーフティネットサポート協会を設

立、『現代緊縛入門』という本を自費出版したという

ものだ。

SMプレイは、今や一般的で日常的にも行われている

ことから緊縛の正しい?技術や情報を伝え安全性に

も配慮すべきだということであろう。

さて本書『ボンデージ進化論』は四半世紀前の論考で

あるが、当時SMは本や映画などで既にメジャーなも

のとなっていた。しかし、実践的にではなく、あく

まで頭の中で思い描く「物語」としてである。が、

北原氏が「現在、興味深いのは書物ではなくて現実

であるということ・・ここしばらくは性について語

るのではなく、実践の時代へと完全に移行するであ

ろう」と予測されていることで「AERA」の記事に

結びつく。

本書は3章からなっており、第Ⅰ章は「拘束の美学」。

ボンデージも縛る、責めるが中心ではなく皮膚を衣服

化するボディーアートやラバーファッションなど、ま

さに「美学」の要素の強いものなっていくという要旨

だ。Ⅱ章は「身体のパーツ学」で、乳房、靴、髪、オ

シリなどフェティシズムの世界観の変遷や性対象の多

様化についてである。Ⅲ章は「変容する身体」だ。

タトゥーやピアッシングなど肉体改造を施していくも

ので、これも美学の一つと言えるかどうか私には判断

し難いが「巨人、小人、シャム双生児、超デブ女・・

・のフリークスたちのなかでエロス願望を端的に具現

化したものは両性具有者だろう」と言われると目眩が

してしまいそうだ。

さてさて、性と身体、次なる戦略は・・?それは進化

か廃退なのか・・!?

 

 

 

『ボンデージ進化論』青弓社 の表紙

 

 

小冊子 「ひまな時の楢の本 7号」