『ガケ書房の頃』 山下賢二 夏葉社 (2016)
帯に「京都、本屋さん、青春。」と書いてあります。本好きだった
幼い頃からガケ書房を閉店するまでの・・・まるで、青春小説を
一気に読み終えたという感じがしています。
しかし、これは小説でななく現実のおはなしです。本好き、古本
好きで「ガケ書房」さんのことを知らない人はいないでしょう?
岩ちゃんも京都に行った時には是非寄りたいと思っていたので
すが、結局願いは叶いませんでした。メディアなどでたびたび取
り上げられ、順風満帆に営業をされているものと思ってましたか
ら、まさかの閉店にはびっくりかつ残念です。
本書を読めば、本屋さんを運営、維持することが如何に大変か
が当事者でない岩ちゃんにも少しわかります。
本屋さんから一番良く出てくる言葉に「本屋は儲からない」という
ことがあります。ではなぜ本屋さん(古本屋さん)を開業したが
るのでしょうか?
生活に行き詰ったからここで本屋でもやるか!っていう人はま
ずいないと思います。本が好きで本を読むのが好きであるの
は当然ですが、本に対する愛情や本を介しての人と人との関
係作りが楽しくてしょうがないのでしょうね?
しかし本屋さんは(古本屋さんも)淘汰されていきます。山下さん
は、本屋が嫌いになったのではないが「もう本屋を名乗らない」と
<ホホホ座>をオープンされました。
岩ちゃん、ちょっぴり寂しい気がします・・・。
『ガケ書房の頃』 の表紙