不妊クリニックで先ず行われるのが精液検査と卵管造影です。
妊娠は卵子と精子の出会いですから、精液検査と卵管造影は必須検査です。もちろん卵子も必須ですから、卵胞がある程度の数異常存在することも重要です。その点から、AMHの測定も必須と言えます。
まずは自然妊娠、自然妊娠が難しければ体外受精、というのが厚労省のガイドラインでもあります。
精子が妊娠可能な状態(人工授精を含めて)であれば、女性の卵管の通過性の検査(卵管造影)を受けましょう。
卵管造影は70年前から行われている検査で、安全で信頼性のある検査です。
一般に「痛い、痛い!」と言われますが、熟練の医師が高い技術でおこなえば、痛みは強くありません。
当院では年間に1000件以上の卵管造影を行っていますから、ほとんどの患者様は強い痛みを感じることなく受けられています。卵管造影で卵管の通過性に問題があれば、まず卵管を通します。
当院が2000年に日本で初めて外来手術として開始した卵管鏡下卵管形成術(FT)があります。
現在は日本の殆どのクリニックや大学病院で行われています。今まで手術が必要であった、卵管通過性の改善を外来手術として可能としました。もう一つの利点は保険適用となっている点です。
卵管造影で卵管の通過性に異常があれば、FTを受けて、それからタイミングや人工授精に進まれることをお薦めします。もちろんその過程で、精液所見の不良強ければ早めに体外受精を受ける必要があります。
また、AMHの低い方は年齢を考慮し、早めに体外受精に進まれることも、一つの方法です。
妊娠、可能ならばまずは自然妊娠というのが原則だと思います。