高額療養費負担引き上げ見送り:報道
「石破首相が高額療養費の今年の患者負担引き上げを見送り」 との報道がありました。 報道の内容は以下のようなものです。 医療費が高額になった際に患者の負担を抑える高額療養費制度を巡り、政府は、8月から行うとしていた負担上限額の引き上げを見送る検討に入りました。 今後、石破首相が最終判断します。 石破首相:患者団体の意見を聞いて決めたいということです。 政府はこれまで8月の負担額の引き上げは行った上で、2026年8月以降は再検討する方針を示していました。 複数の関係者によりますと、この方針に対し、患者団体などから批判が相次ぎ、与党内でも見直しを求める声が広がったことから、8月の引き上げを見送る検討に入りました。 7日朝、石破首相と閣僚らが協議を行い、石破首相が今後最終判断します。 以上の報道です。 今回はがん患者様などの訴えで高額療養費自己負担額の上限引き上げが見送りとなりました。 このことは不妊治療を受けておられる患者様にとっては大きな影響を与えることです。 例えば、医療費の自己負担額が20万円以上であっても、年収770万円以下であれば、実際の支払いは8万4千円程度に抑えられます。これが現在の状態です。 今回の改正は、2025年8月をめどに、同じぐらいの年収であれば、実際の支払いを12万円程度に引き上げるというものでした。770万円以下を細分化する予定でしたが現在でも高年収では支払額は高くはなっています。 ですから、不妊治療をお受けになっている患者様、とくに体外受精を受けられている患者様には、今年の8月から影響が出る可能性がありましたが、これでしばらくは変更がないと思います。とは言え、来年は分かりません。 というのは、体外受精の保険適用が始まってから、不妊治療の保険のために2022年度に約1,000億円が使われています。健康保険にも税金が使われていますから、誰かが負担しなくてはいけないことは確かですから。 少なくとも1年間は高額療養費の自己負担上限額に変更はありませんから、安心して治療を受けてください。