先のブログでLaLa Cafe(体験患者のお話会)について書きましたが、その時に実感した男性パートナー(ここでは夫と書きます)の果たす役割です。
先日のLaLa Cafeに登場された患者様ご夫妻の夫は、こんな人が居られるのか?、というぐらい奥様に気遣いをされる男性でした。それがまたわざとらしくないのです。
たとえば、妊娠判定の日には会社帰りに、うまく行っているかいないか分からないのでケーキを買って帰り、うまく行っていればお祝いに、ダメであれば次への励ましになるように、とどちらにも考えられるようなものを持って帰る。
というように、わざとらしくないのですが、奥様の気持ちを傷つけないような心遣いをされるのです。
いろいろな場面で、隠れた心遣いをされていました。
奥様が言われるには「このようなことが無ければ途中で心が折れていたかも」と。
不妊治療における男性の役割は、体外受精で言えば、精液さえ出してくれればいいのでは、と考えてしまいます。
当院で毎月開かれている患者会(コスモス)、といっても患者様と職員(医師、看護師、培養士、薬剤師など)がお茶を飲みながらよもやま話をする機会です。ときにはプライベートな話題(趣味の話や故郷の話など)も話す機会です。
この会で女性患者様から夫との気持ちのズレについて悩まれているとのお話を伺うことがあります。そのようなときに奥様が涙を流されるので、夫の役割がいかに大切かを痛感することがあります。
不妊治療においては、男性側の役割も非常に大切です。必要な時のみ奥様とお話をするのではなく、お二人の新しい命を授かるという目標に向かって、個々のご夫婦の状況に即した男性パートナーの思いやりをお願いしたいと思います。