「体外受精妊娠率は35歳→40歳で17%下がる」NET記事 | 不妊治療クリニック院長の福田愛作のブログ

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大阪府東大阪市にあるIVF大阪クリニックは不妊治療専門クリニックです。「心と身体を癒す医療」をテーマとしています。

 「体外受精での妊娠率は35歳→40歳で17%下がる」「ヒトの妊娠率は1カ月で何%?」正しい情報を知ることから

というNet記事が出ていました。

 

 記事の内容は以下のようなものです。(一部改変)

「ヒトの妊娠率は1カ月で20%」「体外受精での妊娠率は35歳→40歳で17%下がる」大切なのは、妊娠・妊活についてまず正しい情報を知ることが必要です。

 ヒトの妊娠率を知っていますか?

 皆さんそれぞれが首をひねられると思います。

 ウサギの妊娠率は90%、ヒヒ(サルの一種)の妊娠率は80%、そしてヒトの妊娠率は20%と断然下がるのだそうです。これは健康な男女の数値で、妊孕能(妊娠のしやすさや能力)と呼ばれ、年齢とともに低下し回復しません。

 1カ月で20%の確率で1年間通常の性交渉を続ければ93%の確率で妊娠しますが、逆に妊娠できない場合は「不妊症」の可能性があります。

 「5年後のご自身の姿を想像したことがありますか?」。

 子どもさんが1人いる未来、パートナーと2人でいる未来、子だくさんの未来……。

 そこで知っておいてほしいのが、妊娠における加齢と妊孕性の低下のこと。

 体外受精における年齢ごとの妊娠率と流産率。27歳から32歳では妊娠率が-1%ですが、35歳から40歳になると-17%とぐっと下がってしまうことがわかります。「同じ5年後でも現在の年令によって妊孕性は大きく違います。特に35歳以降で出産や2人以上の子どもを望むなら、妊孕性を意識したスケジューリングが重要です」。

 

 不妊治療と聞くと、どうしても女性側の問題だと思われがちですが、「男性にも原因があることが多いのです」。

 男性側に原因がある確率が24%、男女両方に原因がある確率が24%、つまり48%の確率で男性側に原因があることがわかります。

 

 「ブライダルチェックとは“妊活版健康診断”のようなもので、未婚既婚・パートナーの有無関係なく受けることができます。そして受診することで不妊治療を強制されるものではありません」。

 女性の場合、プランにもよりますがAMH(卵巣予備能・卵子の在庫数を予想する指標となる値)、女性ホルモン基礎値、クラミジア抗体検査などをチェックします。AMHの平均値ですが、女性の今ある卵子の数を知ることができます。

 

 一方、男性側は精液検査、クラミジア抗体検査などを行います。精液検査とは自宅で自己採精をして精液の状態を測るものです。乏精子症や無力精子症などコンディションが悪い場合も多く、実は100人に1人の割合で無精子症の方も見つかるのだそうです。

 

 「プレ妊活とは知ること。自分とパートナーの身体の状態を知って、ぜひその後の選ぶ時間を増やしてください。

 いつか子どもが欲しいと思っていたら、不妊や治療のことは考えず、まずは気軽にブライダルチェックを受けてみてください」。

 以上のような記事です。

 

 いまや保険適用の開始で体外受精が非常に受けやすくなりました。それはあくまでも経済的に受けやすくなったということで、精神的にはまだまだハードルがあると思います。

 妊娠は自然妊娠に越した事は無いと思います。その辺に異論はありませんが、問題は女性の年齢です。

 ある年齢、とくに40歳が近くなれば、妊娠率の関係、さらには保険の使える回数(6回から3回に半減する)を考えて、できるだけ早く体外受精に進まれることをお薦めします。もちろん、卵管通過障害の認められた場合には、できるだけ早めにFT(卵管鏡下卵管形成術)を受け、人工授精(保険適用)やタイミング法をお済ませになることをお薦めいたします。そうすることで、先ずは自然妊娠を獲得する可能性が増えます。