こんにちは。占い師の先生まゆちんです。
こちらはこの記事の続きです♪
占星術における女性性を象徴してるのは
月や金星だけではなく、
もっとバラバラにされて語られてきたよ〜
というお話でした。
そして、バラバラにされた女性性は
小惑星に当てはめられています。
その小惑星と紐付いた神話を見ていくと
女性が乗り越えてきた問題そのものが
そのまま星の神話になっている。
・・・ということで、
前回はジュノーとパラスの
神話から少しご紹介しました。
今日は、ベスタとケレスのお話です。
まずはこちら。
ベスタ（ヴェスタ）の占星術記号はこちら。
かまどの火みたいですね。
このヴェスタという女神も長い歴史の中で
大きく変化してきたのです。
文字通りベスタという言葉の由来は
「炉」なのです。
古代世界でこのベスタという
女神さんの人物像って、ほとんどないそうです。
人格化するのが難しい「精神性」の
象徴だったからとか。
炉の火は決して絶やされてはならず、
常にインスピレーションと再生の源だった
わけですね。
火を見つめる瞑想ってあるぐらいで
火を見るとトランスに入るっていうか、
そういう神秘的なイメージです。
神聖な火、かまどの火のイメージですね。
さてベスタ姉さんが最初に遭遇した問題。
それはお父さん（土星＝クロノス）に
飲み込まれたってこと。
ベスタ姉さんは、クロノス父ちゃんに
最初に飲み込まれ子です。
飲み込んだクロノス父ちゃんは、
子供たちに王座を
奪われるのに恐れをなしていたんです。
で、生まれてくる子を次から次へと
飲み込みます。
その子供の中には、
のちに大物になるゼウスもいたそうで。
パワフルな息子ゼウスによって、
クロノス父ちゃんに
飲み込まれた子供たちは助けられ、
ゼウスは最高神になるというストーリーが
神話にはあります。
で、最初に飲み込まれたベスタ姉さんは、
最後に吐き出された存在なんですね。
それゆえ、ベスタ姉さんは
「アルファ（最初）であり、
オメガ（最後）である。」
という象徴になりました。
その後、
「オリンポス１２神にならへん？」と
メジャーデビューへの
オファーがあるけど、
「私は俗世間には興味ありません。」
とオファーを蹴り、
俗世間からは離れ、処女を守り、
深く物事を考える存在になったのです。
そして、それなりに高い地位というか
希少な人材として扱われたのです。
そんな彼女の役割は、
神聖な光を映し出す巫女。
その光＝火は人々にとっては
命の核のようなもの。
貴重なものを守るのが彼女の役割になりました。
であるがゆえに
「処女」を誓わされたのでした。
で、それを守れなかったら生き埋めになったり。
女性の神秘力は持ち上げられたり
否定されたり・・・って感じですね。
そんな山あり谷ありな女神。
そんな深淵なる女神であるが故、
実際、ホロスコープを読むときは
ベスタの位置から
「その人がどんな特異点を持っているか？」
がわかるのです。
例えば、フランスの出生図 で獅子座にあるヴェスタは、この国において、あらゆる壮麗なものの中で愛、芸術、美、 喜びが、何にも増して崇められていることを思い出させる。
参考文献
とか。
つまりベスタが健全に働いてないと
私達は生きる指針がぶれぶれになる、
みたいなことですね。
そして次はセレスです。
ケレスと呼ばれることも。
記号はこちら。
このセレスに対応する女神は
デメテルです。
ケレスという呼び名は古代ローマで
デメテル（デメテール）
＝女神がギリシャの呼び方なんですね。
古代ローマと古代ギリシャの神々は
同等だと結び付けられているけど
呼び名が違うので注意です。
この小惑星は、1801年に発見された
最初の小惑星です。
ケレスは火星と木星の間にある小惑星。
というか、これまでお話してきた
小惑星は全て木星の近くにあります。
そうゼウス＝木星のそばにある。
以前の記事で
これら小惑星の神話って
女性 VS 男性（夫とか父とか）
がベースになっているよ〜
ってお話しましたが
ある天文学的な一説によると
でかすぎる木星の重力が
「元々一つだった惑星をバラバラにした」
って話もあるぐらいで。
たしかに！
「バラバラにされた女性性」ってことにも
紐付いているのが興味深いですね。
・・・とまあ、そういうわけです。
話をもとに戻しましょう。
このセレスの女神、
デメテルは乙女座の神話にもなってますが
娘を冥界にさらわれます。
デメテルはそもそも大地を司る女神だったので、
悲しみのあまり大地は枯れ果ててしまいます。
大地の母デメテルは豊穣することを
やめてしまったのです。
可愛い娘をハデスに取られて
嘆き悲しむ母です。
もちろん娘はもう処女ではありません。
まあ、こう書くとハデスって嫌な奴。
になりますが、
娘（少女）が大人の女性になるための
プロセスだったともいえます。
そう。セレス（デメテル）の神話が
象徴しているのは、
母離れ、子離れ、女性の自立の話です。
そういえば、占星術って
少女が大人になる物語って
ないんですよね〜。
つまり、ホロスコープ上でのセレス
は母と子の関係を表しているかもしれませんし。
自分が守りたい愛着を感じている
何かとの関係かもしれません。
また、セレス（デメテル）にとっては
悪人のハデスは冥王星ですから、
セレスと冥王星の関係も無視はできません。
愛するものを奪うのが冥王星。
しかしそれと同時に子離れさせてくれるのも
冥王星ですから。
ケレスの病というのがあるのしたら、自分の人生の中心に子供を置く（依存している）子供に依存するのはケレスに問題があるから
という記述もあるぐらい。
とまあ、思ったより色々あるセレスでした。
というわけで小惑星のシリーズは終了です。
まゆちん
占星術って面白いですね。
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