今更ですが、郵政民営化についての私の考え | 世のため人のため~“メガホン侍” 伊藤央

世のため人のため~“メガホン侍” 伊藤央

代議士秘書10年、山口県防府市議6年。現在は東京都小平市議(2期目)。地方から日本を改新し、世界を救うことを目的に活動中。日々街頭に立ち、思いと政策を訴える“メガホン侍”。

「伊藤君は、郵政民営化についてどう思うの?」って、よく聞かれました。直接聞かれた方には、その都度、私の考えを言ってきましたが、このブログではまだ書いてなかったと思います。高村代議士の応援をしてましたので、高村代議士の意見と混同されては迷惑がかかると思ったからです。

今度の衆議院選挙で、「造反組」と呼ばれた人たちも、ほとんどの方は「郵政民営化」自体には賛成でしょう。いわゆる「郵政民営化関連法案」に、不備な点や、納得できない点があり、「法案」に反対した人がほとんどだと思います。

私は、実は「民営化」自体に反対です。反対の理由は山ほどありますので、全ては書ききれませんが、世界的に見ても、民営化に成功した例は稀ですし、郵便は現時点では、国が守るべきものだと考えるからです。もちろん、財投には大きな問題がありますから、ここは改革しなくてはならないと思います。ただ、地方の郵便局、僻地の郵便局が守られないようなことは、あってはならないと思うからです。

都会に住んでいる方には分からないと思いますが、田舎の金融機関は郵便局と農協です。私の住んでいるところから、銀行まで行こうとしたら、自動車でないと困難です。時間をかければ自転車で行けないこともないですが、高齢者ではまず無理でしょう。農協も金融部門を扱わない支所も増えてきています。小泉総理は「全国遍く郵便局ネットワークを残す」と言っていますが、民間会社にそんなことが可能でしょうか。不採算部門を整理できない会社は、やがて立ち行かなくなるはずです。「全国遍く」という言葉が、小学校区に一つを意味するのか、市町村に一つを意味するのか、都道府県に一つでも「全国遍く」と言えないこともないし・・。

色々ある中で、決定的な「反対の理由」はこうです。とんでもない離島や、極端な僻地など極端な例は別として、私たちの家には、ほぼ毎日郵便が届きます。しかし、もし、僻地の郵便局がなくなると、そうはいかないかもしれません。毎日手紙が届かないという状況は「健康で文化的な最低限度の生活」を保障していると言えないのではないしょうか。ということは、これは憲法の精神に反することにはならないか・・。なんだか、共産党的な理論ですが、正直な気持ちです。

私には郵便局で働く友人が何人かいます。彼らは民営化については「どっちでもいいよ」と口をそろえて言います。私は、彼らのために「反対」と言っているのではないし、小泉さんの言う「27万人の公務員を守る」ために言っているのではないのですが、敢えて言うと「健康で文化的な最低限度の生活」を守るために働く彼らは「公務員」でいいじゃないかとも思います。プライバシーを扱う彼らを「公務員」という地位で縛ることも必要な気もします。(う~ん、こう書いていて思ったのですが、「個人情報保護法案」は実は「郵政民営化」を進めるために作られたのでは・・。)飛躍し過ぎかもしれませんが、小泉さんの論理だと市役所も警察も民営化しても問題ないということにはならないでしょうか。

まだまだ書ききれませんが、とりあえずここで一区切り。