人生に必要なものは、紙と鉛筆、気の合う友人、そして少々のお伽話。 -3ページ目

大人も子どもも

おやすみ前の絵本
おやすみの前に
1998年 色鉛筆、水彩 クラシコ
よほど疲れている時でもない限り、寝る前の時間は本をよく読みます。
それはミステリだったり、お気に入りの漫画や雑誌、画集や写真集と様々ですが、こんな時間は一日の中でほかに取れないので、たいへんに楽しみな時間だったりします。
なぜ、寝る前なのかというと、たいてい深い時間帯なので静かだということ、もう今日はやることはやった、用事はみな済んだという気楽さとが挙げられますが、文字通り本の世界に“のめり込んで”しまえることが度々仇となることもあります…
読書が好きな方はもうおわかりかと思いますが、本によっては「どこでやめるべきか」決められずにどんどん読み進んでしまうのです…!ただ一人、ストップをかけられるカミサンも豪快に寝息をたてていますし。宮部みゆきやあさのあつこ、ダン・ブラウンの作品は危険度が高いですね。寝る前は心して手に取らなくてはなりません。
しかし大人も子どもも、こんな時間があるのとないのとでは、日頃の疲れやストレスの取れ方がだいぶ違うのだろうなあ、と切実に思います。週に一度は職場で強烈な睡魔に襲われながらも…

模様替え

模様替えをしました!

といっても、壁だけです。

壁紙を変えるわけではないのです。
映画のチラシを張り替えるんです。

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うちの居間と台所の間のガラス戸です。
ここに、もらってきたチラシを貼るのです。

これから観たい映画、面白かった映画、思い出の映画…。

気分が変わっていいですね。

並べ方によって、アレンジが色々。
補色を隣り合わせたり、注目作を目立たせてみたり。

そしてなにしろ、“タダ”なのがいいですね!!

ポスターだと、お金がかかるし、
一回貼ると、少し飽きても替え辛くなってしまいます。

チラシは飽きたら簡単に替えられる、という気軽さがいいです。
お薦めの模様替えです。

まあ、見逃した映画のチラシが目に入っては、
「とうとう観られなかったねぇ…」なんて
2人で残念がってばかりいる時もありますが…。

記事:ゆきこ

ひと昔前の光景

駄菓子屋
駄菓子屋
1992年 鉛筆、水彩、アクリル イラストボード
木村伊兵衛や土門拳の写真を見ながら、ひと昔前の光景をよく思い浮かべます。だいたい親父やおふくろが子どもの頃、50年ほど前になるでしょうか。子どもは学校が終わると外で暗くなるまで遊んでいて、みんな裸足…!大人も黒々と灼けていて、白いシャツがまぶしく光ります。なんだか他の国の人たちを見ているような気がするぐらい逞しく素朴な人物像で、何度か描こうとしたことがあります。これはその一枚で、こんなふうに近所までお菓子屋さんが来てくれたらなあと、今でも写真を見ていて飽かず想像します。ああ、あられやコンペイ糖、大人買いしてたらふく食べたい…

映画の日

と、なりました、今日は。
一本は「もう上映が終わりそうだから」という理由、
もう一本は「始まったばかりだけど待ち切れないから」という理由から二本立てになったのです。
それも、それぞれのファンの方々からお叱りを受けそうな
『キングコング』『僕のニューヨークライフ』という組み合わせ…
両監督について共通点があるとしたら、長いこと追っかけをしていることぐらいです。

それはそれは贅沢な二本立てでした。

『キングコング』はたっぷり3時間あり、友人からは「あれ長くてつまらないよ」
と聞いていたこともあり、途中で寝てしまうんじゃないか、
椅子が良くなくて腰が痛くなっちゃうんじゃないか、と思っていましたが、

予想外におもしろかったです…!

正直もうちょっと観たかったほどです。
描きたいことはきちんと描けていたし、そのどれもが迫力があり、非凡なセンスを感じさせました。
むしろ3時間ちょっとという枠組みでも、描きたいことが到底収まらなかったろうなと思います。
それくらい監督のコングに対する思い入れは強いものでした。
見方によって評価は割れる作品であることには違いありませんが、
さすが『指輪物語』を映像化した監督だなあと思いました。

オリジナル『コング』がお好きな方は、ぜひ劇場でご覧になることをお薦めします。

余談ですが、この監督の作品はすべて観ていると思っていたら、
『ミート・ザ・フィールズ 怒りのヒポポタマス』(89年)
という作品があり、コンプリートしていなかったことが判明。
原題は違うんでしょうけど、『ブレイン・デッド』のような
“なんじゃこりゃ系”の作品であることは明白。
要チェックです…!

『僕のニューヨークライフ』はウディ・アレンにとって、初の“青春映画”になるそうです。
『アニ-ホール』や『マンハッタン』はなんなんだろうか、と思ってしまいましたが、
とにかくそういうことらしい。
主人公は、まるで若い頃の自分を重ね合わせるように、ユーモラスで一言多い小心者の物書き。
この監督の最近の映画作りの傾向としては、
“占い師に操られて強盗を働く2人のラブストーリー”やら
“ストレスで目が見えなくなったことを完成まで隠し通す映画監督”など、
ありな荒唐無稽な設定になっていることが多いのですが、
この作品の登場人物はかなり現実的かつ等身大です。

リアルな描写といえば、『マンハッタン殺人ミステリー』が挙げられますが、
雰囲気は少し似ているような気がします。
『おいしい生活』など、最初から最後までとにかく大笑いできる作品もいいですが、
どこかで自分も同じように愚かだったり、痛い目にあったりしたことを
笑いながらつい思い出してしまう、この作品も紛れもなくウディ・アレン特有のものです。
アメリカでも『ギター弾きの恋』ほどの興業的な成功作ではなかったみたいですから、
日本での公開まで3年もかかってしまったのは仕方ないことかも知れません。
フィルムの単価も高いし…

しかし一ファンとして、老いてもなおテーマも性格も違う魅力的な作品を次々に発表し続ける
ウディ・アレンの映画を、年に一度は劇場へ観に行けたらなあ、と思ってしまいます。


言葉はなくとも

パートナー
パートナー
1998年 鉛筆、水彩、アクリル イラストボード
私事ながら…犬が好きです。それも賢くて優秀な綺麗な犬、とかじゃなく、雑種で元気でちょっとおバカさんなぐらいがいいです。付き合いの長くなる人は「昔から運命づけられていたんでは」と思いたくなるぐらい、自分とどこか不思議なほど似通った人であることが本当に多いのですが、犬の場合も多分にそのフシがあります。というより、自分が犬的である疑いも拭い切れません。つまり、僕自身が“雑種で元気でちょっとおバカ”なことを否定する友人はおそらく一人もいないでしょう、ということです。嘘をつこうとしてもすぐ顔に出てしまうことも。そんなわけで、犬は実によく自分の絵に登場しています。

逆転生活

夜の雲
夜の雲
1992年 卵黄テンペラ

学生の頃はとにかく夜型でした。古典技法で絵を描いていたので、絵具の発色をよく見るために朝からきちんと起きて制作すべきなのですが、学校とバイトに挟まれた毎日の中で、落ち着いて制作できる時間は夜しか残されていなかったため、自然とどんどん夜型になっていきました。おかげでフランスへ行った時に全く時差ぼけが起こらなくて助かったほどです。ピカソの『青の時代』は夜描いてもヴァルールがよくわかるように、ほぼ青一色で描かれたという話は本当だったんだ…と実感していました。

なにしろ影響されやすいので…

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カチャーノフのコマ撮り人形アニメーション『ミトン』。

ミニシアターで上映した時から本当に好きで、
DVDが発売と聞くやいなや、予約のために新星堂へと馳せました。

だからといって、関連グッズを集めるというのは「違う」と思っていたんですが…

デパートの玩具売り場の片隅でホコリを被りかけていたこの人と目があった瞬間、
「しょうがないなあ…」と観念しました。

普段カミサンの買い物にはさんざけちをつけているので、
無駄遣いはできない立場だったのですが。

“カミサンの誕生日プレゼント”

という大義名分があってほんとうによかった…。

学校で教わったこと

先生のとっておきの話

先生のとっておきの話
1995年 鉛筆、水彩、アクリル

小学校の時分のことで、僕が鮮明に憶えていることといったら、「修学旅行」や「卒業式」もそうなんですが、いちばんはなんといっても「先生のおもしろい話」です。子どもはまだ行ったことのない所や会ったことのない人について聞く時、ものすごく、想像力が飛躍してしまうものです。関西出身の先生が夏の大阪の暑さについて話した時、その頃北海道しか知らなかった僕は「絶対に北海道から出ちゃいけない!」と思いました。内容がショッキングだったということもありますが、この話は黒板に描かれた簡単な絵とともに、さして色褪せることもなく、熱弁をふるう先生の眼差しまですぐさま思い起こすことができます。しかも前後の授業はまるで憶えてないんですから困ったものです…

うちに親ラマがやってきた

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招き猫と並んでうちの特等席にいるのが、
ドイツのケーセン社のぬいぐるみ、子ラマです。
(ブックマークからHPも見て下さいね→)

3年前、本当は親子で家に連れて帰りたかったのに、
値段が値段だったので、子ラマだけになりました。
(子ラマだけで8000円くらいです)

いつか親も一緒にしてあげようと2人で言いつつ3年、
ようやく昨年のクリスマスにお店で取り寄せ注文。

そして今日!!

とうとう、親ラマがやってきた!!

見て下さい、この出来のよさ。
毛並み、目の上のまつげ(って言うのかな)まで、
とても細かくできているのです。

3年越しの願いも叶って、2人で満足しています。

ケーセン社…ドイツのぬいぐるみメーカー。
      徹底したこだわりのもとで製作。
      1つのぬいぐるみに20種類の布を使うこともあるそう。

記事:ゆきこ

瞬間を切り取る

私の小さな弟

私の小さな弟
1994年 鉛筆、水彩、アクリル

マグナムや土門拳など、スナップにこだわる写真家は数多くいますが、彼らの作品を見ると、「作為的でない、人の表情というのはなんて素敵なものだろう」といつも感じます。絵描きは所詮、本物の人間に優る人間を描くことはできません。絵は線や調子や色面が織りなす記号に過ぎないからで、写真とはもともと役割が違います。僕にとって絵は「見る人の記憶から、好きだったこと、楽しかったことを想起させるきっかけ」のようなものです。この絵はロベール・ドアノーという写真家に参っていた頃の絵で、「叶わぬまでも」という気持ちで精一杯魅力的な人の絵を描こうとしていたのを覚えています。