こんにちは!
名古屋の伊藤誠悟税理士事務所です![]()
今回は、 「社員の遅刻、単純ミスの背景を考えよう」
というお話をしたいと思います![]()
メンタルヘルスケアの第一歩は正しい知識の普及です。
しかし、正しい知識がないと社員のメンタル不調を見逃し、企業に損失を与えることにもなります。
今回のお話しは、従業員数100名のゲーム会社で起こったケースです。
営業部の男性社員Aさん(34歳)は、ここ最近遅刻気味で上司は本当に困っていました。
ですが、特に外見的に悪いところはなさそうなので「病院へ行け」とも言えず、
遅刻をするたび注意ばかりをしていました。
実は、この「遅刻が続く」という状況は、社員のメンタル不調のシグナルなのです。
「取引停止」のクレームに発展する不祥事へと発展
Aさんはそのうち、仕事での単純ミスが増え、
周りの社員たちからもクレームが出るようになってきました。
「これでは顧客とのやり取りも任せられない」と、
上司は彼の配置転換をすることに決めました。
その上司は、そんなAさんの状況を知る由もなく、彼のことを忘れかけていました。
しかしある日、悪化したAさんの病状が不祥事となって襲いかかってきたのです。
なんと、Aさんが客先でのミーティング中に居眠りをしてしまったというのです。
お客様はご立腹。
「御社は、ああいうふまじめな社員を、我が社の担当にしていたのか。
今後の取引は考えさせてもらいたい」というクレームに発展しました。
Aさんの上司は社長に呼び出され「一体、何が起こったのかを説明しろ!」と言われました。
しかし、彼にもまったく事情はつかめないままでした。
実はこのAさん、うつ病だったのです。
後になって知る事実でしたが、配置転換が本人にとっては非常なプレッシャーとなり、
病状を悪化させてしまったのです。
「眠れない」「集中力低下」「注意力散漫」はうつ病の兆候
うつ病の症状は「眠れない」「集中力低下」「注意力散漫」などの兆候が出てきます。
睡眠が乱れると、明け方になってとてもだるくなり、そのまま起きられない人も多いです。
そして、昼間になると睡魔に襲われることも多く、
集中しようとしてもパソコンの前で熟睡してしまう、ということが起きます。
このケースでは、遅刻や単純ミスをメンタル不調の兆しだと判断するだけの知識が、
この上司になかったことが原因でした。
では、どうしたらこの不祥事を防ぐことができたでしょうか。
それは企業がうつ病に対する適切な教育を上司にしておけば、
事前に気づくことができ、Aさんがミスを犯す前に休職させることができたかもしれません。
メンタルヘルスケアの第一歩は正しい知識の普及なのです。
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