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一言居士21+α

欧米や国連が懸念するほど、日本の言論・報道の自由は危ない状況です。
そんな老婆心から立ち上げたのが「一言居士21」です。
40年余りの記者経験による直感と近現代史の視点から、
気ままに放言していきたいと思います。
(2016年4月、原則として敬称略)

毎年、6月末は恒例の株主総会シーズンである。

 

かつてはいかに短時間で終わらせるかに汗を流してきた日本企業も徐々に株主指向を高めてきたのだが、今年は新型コロナ禍を口実にして“先祖返り”となっている嫌いがある。ソーシャル・ディスタンスと言って出席する株主数を制限したり、時間も短縮する例も多いと言われる。

 

出席できない株主ははがき(議決権行使書)や会社のホームページ上から議案に賛否の意思を示せるようになっているが、そもそもリアルの株式総会では出席者数に限界があるし、会場から遠方の株主は易々と出席できない。

 

新型コロナ禍への対応策として、多くの企業はテレワークやリモートワークを取り入れたはずである。決算説明会についてはすでに動画配信(IR動画)が一般化している。そうであるなら、株主総会に関しても何処にいても総会に参加できるように従来のリアル総会と同時に「オンラン総会」をスタンダードとするべきではないだろうか。

 

新自由主義、株主資本主義というなら、少数株主や地方株主も平等に対応する「経済民主主義」も忘れてはならない。

 

 

 

恐らく、都知事選の小池百合子候補は、横浜市長林文子“しくじり”を教訓としたのだろう。

 

林市長は「白紙」としたことが、後になって「横浜市民を騙した」と批判を浴びる失態を演じたが、小池候補は総合的判断という言葉で煙幕を張ることで、巧妙にIR(カジノ)東京誘致問題の争点化を回避しているように見える。

 

小池候補はカジノ誘致問題について問われると、メリットとデメリットを考えて「総合的に判断する」とという表現を使っている。この「総合的判断」という言葉は、安倍総理も時折使う非常に便利な言葉である

 

すなわち、いろいろ議論はあるだろうけれども、「最後は私が決めるゎ」と言っているのだ。これは取りも直さず、7月5日投開票の今度の都知事選に勝利すれば、粛々と首都TOKYOへのIR誘致を進める、と宣言したに等しい。

 

メディアでは、新型コロナ対策が最大の争点として取り上げられているが、小池7都知事は既報のとおり、東京都が長年に渡って貯めてきた巨額の貯金9000憶円余りの大半を休業自粛に伴う給付金などで使い果たした。

 

しかも、コロナ禍によって東京の経済活動は大きく委縮しており、法人税も個人所得税も大きく落ち込むのは避けられず、財源の問題が浮上してくるのは必至の情勢だ。

 

カジノIR誘致は、中長期的には都の「財源」としても不適格

 

ここで注目されるのが、小池候補の「稼ぐ」というキャッチフレーズである。税収はコロナ禍次第という面が大きいのに対して、カジノができれば確実に手っ取り早く税収増になると、皮算用しているのだろう。

 

だが、中長期的にると如何なものか?

 

経営不振だった米大手カジノ業者がコロナ禍がその苦境に拍車をかけている。仮に、東京カジノがスタートしたとしても、期待外れどころか東京都が莫大な赤字を抱え込む羽目に陥るリスクが増大しているように見える。しかも依存症患者が社会問題を惹起してさらに財政を圧迫する危険が目に見えている。

 

世界有数の経済都市かつ首都の東京に博打=ギャンブルなど将に「不要」なのだ。都議選では、このカジノ問題を軽視しては将来に禍根を残すことになるだろう。

 

小池百合子は、カジノ誘致にヤル気満々と見るべきだ。

 

1、東京アラート(2日発動)11日(木)解除、休業要請を「ステップ3」に緩和、出馬表明

2、都知事選の「告示日」 ⇒18日(木)

3、「夜の街」を含む休業要請 ⇒19日(金)全面解除へ

 

この時間的流れを、ご覧になって何を連想されるだろうか?

 

筆者は、相も変わらず小池百合子都知事告示日(18日)に照準を合わせて、メディア露出度が高い新型コロナ対策を矢継ぎ早に打っていいる、と見る。東京(K)アラートの発動にせよ解除にせよ、「基準」の設定次第でかなりの程度コントロールは可能だ。

 

新宿にある東京都庁

 

きのう11日11時(1111と、「1」を揃えたのも意味深?)、お台場のレインボーブリッジと都庁の毒々しい赤色から七色のレインボー色に変えた。都民の気持ちを一気に明るくするに効果的な演出と考えたのだろう。そして今日にも出馬宣言が行われると見られている。全ては、小池のシナリオ通りなのだ。

 

一度、赤色で陰鬱になった後に、一気に明るくする心理効果は、日ごろ強面の乱暴者に一度親切にされただけで「本当は良い人なんだ」と思わせる手法と似ている。恐怖と安心の“落差”を利用した心理操作である。

 

東京都の「貯金」を使い果たして、最早、休業要請する余裕がなくなった

 

小池都知事が休業要請の緩和、全面解除を行う(実際は、急ぐ?)背景に、9000憶円と潤沢にあった東京都の貯金(財政調整基金)枯渇寸前まで激減しいている事情がある。都の財政は予想以上に厳しくなっているかも知れない。

 

他の知事から垂涎の的であった巨額の貯金だが、安倍官邸の機先を制した大判振舞いの休業補償という“先手”によって、現在では残金が500億円ぽっちというから、いくら金持ち東京都といってもタダ事ではない。


オマケに、東京五輪延期による追加経費が数千億円と言われ、ズッシリとのしかかってくる。

 

軍資金が枯渇しては、いつまでも「休業要請」を続けるわけにはいかない。というわけで、新たに出してきたのが<「自粛」から「自衛」>というスローガンである。「自衛」とは、言わずもがな、「何があっても自己責任でやってくださいね・・・」との趣旨。都は口は出すが、お金は出さないと宣言したに等しい。

 

それを、「休業要請の全面解除」という甘いオブラートに包んで発信したわけだ。東京都民は、こうした“小池トリック”に騙されてはいけない。

 

くれぐれも、ご用心を!

 

早くも、その正体バレ始めた

 

6月2日(火)、地元熊本で都知事選出馬会見を行った熊本県の小野泰輔副知事だが、SNS上では、①橋下徹など大阪維新関係者、②櫻井よしこ、百田直樹など“右派急進派”にシンパシーを持っているとの指摘がなされている。

 

小野氏は、地方と東京を知ることの強みを強調したほか、「経済問題」に時間を割いた。コンサルティングファームでの経験もあってか特に起業に強い関心があるようだ。筆者も金融記者としてベンチャーの経営者の取材経験も多く知己もそれなりにいるので、ある種の“嗅覚”が利く。

 

その嗅覚によれば、小野氏は大阪維新や安倍政権と同じく新自由主義的な考えが基盤にあるように感じる。会見では、新型コロナ対策には触れたが、社会・経済的弱者医療・介護といった社会福祉に関してはスルーしていた。

 

副知事が長いだけあって記者の扱いにはこなれていて口調は穏やか。だが、基本は「強者の理論」にあるように見える。

 

都知事選には無所属で出るとしながらも、政党との連携にも肯定的だ。海城高校の同級生には日本維新の会柳ケ瀬裕文参院議員がいる。柳ケ瀬議員は2012年に都議会「東京維新の会」を立ち上げ幹事長などを務めた。2019年参院選では日本維新の会から比例区で出馬し、同党第17支部長に就任している。そして今も、東京維新の会幹事長である。

 

6月4日(木)、小野氏はその維新の都議会幹部である柳ケ瀬氏に会うため上京した。「15:00に議員会館まで来るように言われた」そうで、そのことは柳ケ瀬氏のツイッターにも記されている。どちらが先に声を掛けたのかは不明だが、小野氏が日本維新の会と接近していることは確かである。

 

小野氏にとっては、都知事選で落選したら、次の衆議院選に出ればよいのだ。

昨年のクリスマスの日。東京都江東区の集合住宅で高齢男性2人遺体が発見された。亡くなったのは72歳と66歳の兄弟だった。兄の体重が30キロ台、弟20キロ台しかなかったそうだ。

 

料金滞納で電気・ガスが止められ、水道も止められる寸前だった。兄弟とも無年金で無職で無収入だった。にも拘らず、この2人が江東区の福祉事務所に生活保護の相談に行かなかったこと、を宇都宮氏は問題視する。

 

この問題が発覚したとき、江東区生活保護・福祉担当の職員が「江東区に手落ちはなかった」とコメントしている。宇都宮氏は「このコメントは非常に今の行政のあり方を示している」と語る。「自分たちが命を守らなきゃいけない区の住民が亡くなったことについて、手を指し延べられなかったことが残念だ、とかいう言葉が聞けるかと思ったら、そうじゃなかった。」

 

「今、孤独死も問題になっているが、誰の支援もなくて亡くなっていくというのが日本の社会なんですね。こういう冷たい行政では都民の命を守れないですね。」

 

「今、日本で生活保護を利用している人は(保護を必要とする人)10人のうち2人か3人くらいだが、生活保護水準の人であればだれでも利用する権利があります。憲法25条生存権を具体化したのが生活保護だが、生活保護について十分な教育を与えられていない、十分な情報も与えられていない、それに日本では(受給者への)バッシングがあり偏見が横行している。それで困窮していも(生活保護に)辿り着かない人がいます。」

 

それ故、行政は福祉を受け身ではなく、日本国民としての権利である生活保護を誰でも使えるよう積極的に働き掛けることが都知事の使命、と宇都宮氏は考えている。

 

新型コロナ禍と日本の福祉政策を問う

 

では、宇都宮氏は新型コロナ禍の下での日本政府、東京都の福祉政策をどう捉えているのだろう。

 

「日本社会も東京都も、貧困や格差非常に拡大しているなかで、非正規労働者やワーキングプア―の人たちが新型コロナの直撃を受けている。だからコロナ禍のほかに経済的しわ寄せを受けて住まいを失ったり、自ら命を失うことが発生している。」

 

直接には感染症対策だが、背景的には貧困と格差の問題にしっかり取り組まなくてはいけない。国も都も検査体制(の遅れ)、病院や保健所を減らしてきたことが問われなければいけない。マスクや防護服の不足など日本の医療体制はドイツなどと比べて貧弱ですね。」

 

こうした基本認識に立って、大胆な予算組み換えの意向を示す。

 

「福祉や都民の生活や暮らしに予算をこれまで以上にシフトするという意味では今がチャンスではないかと思う。国の予算の使い方も、保健所が減らされたり病院が統廃合されたり、日本は福祉予算が物凄く少ない国なんですね。これを機に、国の在り方、社会のあり方が問い直されないといけない。」

 

宇都宮氏は、国の方から「新しい日常」で国民の在り方を変えろと言っている点について、「それはあんた等の方だろう国の方こそ変わらなければいけないと、私は思っている」と語った。(この時、会場から拍手が起こった。)