iPadやiPhoneを企業内に導入する際に考えること | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

最近Twitterやブログ、ニュース系サイトでもiPadやiPhoneの話題がもちきりになっています。

その中で、iPadやiPhoneを企業や教育現場の中で導入する動きも出てきてたりします。


[jp]グリーが海外展開を視野に。全社員へのiPadの配布も明らかに @ TechCrunch JAPAN


大塚製薬、MR向けにiPadを1300台導入 @ 日系電子版


青山学院大、学生にiPhone配布 社会情報学部の550人に @ ITmedia News


こういうのを見て、羨ましいうちもやらないかなみたいなことを思ったりしますが、情報システム部門手動でこういった先進的な機器やサービスの導入には向かうことはほとんどないのではないか、と感じる部分も多かったりします。



新しいものより古く安定しているものを好む文化


情報システム部門は、構築や導入した後の保守・運用を考えると、なるべくそこで手間のかからないものを選ぼうとします。

当たり前の話ですが、自らの首を絞めるようなものを導入するのを避け、なるべく枯れた技術で安定したものを選んだほうがよいという選択肢になるわけです。


費用対効果を見ても、海のものとも山のもとの分らないようなものを導入するよりは、ある程度他社でも実績と効果がはっきりしているものを選びます。

新しい機器やサービスというのは、その効果がいまいち分らないことが多いわけなので、自らの体験によってその効果を見極めることがあったりもします。


ただ、若い世代では普段からそういう新しいものに慣れ親しむ環境にあったとしても、企業内で決裁権限を持っているような人はそういうことを自ら体験するということは少なかったりもします。

なので、ボトムアップ式に提案したとしてもよっぽど相手にうまく伝えない限りは「効果が良く分らん」と却下されるケースが多い気がします。

安定志向の雰囲気が充満していると、たとえ新しいものに慣れ親しんでいる若い世代であったとしても「仕事としてならNO」というかもしれません。



子猫を拾ってきたよ!


iPadやiPhoneを自分で使うことに対しては、目を輝かせて喜ぶ人は多いでしょう。

ただ、それを他人に使わせることになったらどうでしょう。

自分が当たり前にできることを他人が当たり前にできるとは限りません。

自分がその新しいデバイスを持ったことによって革新的に変わったビジネススタイルを、その相手も同じように変われるとは限りません


単に手渡してそれでOKというわけではないわけです。

情報システム部門ならそれを使わせ、サポートをし、効果を見極めていく役割を担うことになります。

「子猫拾ってきた」って言う子供に対して「ちゃんと世話できるの?大変だよ?」っていう親のような分担になるでしょうか。

結局、子供だけでは子猫の世話はできないので親もその面倒を見ることになります。

「ちゃんと世話できるの?」というのは子供に対してではなく、自分自身に対しての問いかけでもあるわけです。



まとめ


私自身は、ビジネスの現場でiPadやiPhoneなどの新しい機器が使えれば楽しいだろうなと思います。

ただ、それは自分自身が使うだけの立場であればの話だったり。


社員が利用するソフトウェアは統一すべきか 」に書いたような、何処までを自己責任で対応できるかって話になってきますが、その自分たちに降りかかる手間がかからないのであれば諸手を挙げてOKというでしょう。
先進的なものを自らの目で見て体験して行くような社員が多い企業であれば、元々そういう土壌が根付いていて親としてもさほど要らぬ心配をする必要も無いのかもしれませんけどね。