ソフトウェアのマイナーバージョンを考える | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

最も安全なブラウザを実行しているのは誰か @ ITmedia エンタープライズ


どのブラウザが安全かというのは、色々なサイトやブログで話題に上がっていて、正直どの答えが正しいか、中立の立場で書かれた意見というのを見つけるのは難しい状態です。

InternetExplorerが槍玉に上がっているのは、シェアが最も大きく格好のターゲットとなっているのが理由の一つです。

狙われる機会が多くなれば、安全性は低くなるのは確かな事ですし、シェアの低いブラウザの場合、そこに危険があったとしても気づかれにくいということもありえます。

ですから、発見された問題数だけで安全性を単純に比べる事はできません。


視点を少し変えて、ヘルプデスクの立場から見ても、マイナーバージョンの問題というのは大きな意味を持つものです。

というのも、マイナーバージョンがアップした(セキュリティパッチをあてた)というのは、そこでクリアされるのが何もセキュリティに関連するものだけではありません。

何かしらの不具合もそこで解消されていたりします。

例えば以前に書いた「WindowsXP上のInternetExplorer7でファイルのダウンロードが行えない件 」というような不具合もいわゆるセキュリティパッチというれる更新プログラムの中に含まれています。


つまり、ヘルプデスクに「こういう問題が起こるのですが」と問合せがあった場合に、単純に「使っているブラウザはIE7です」と答えられても、該当の問題に引っかかるブラウザを使っているかどうかは判断できません。

そしてそれに対して、何でもかんでもパッチをあててくださいというソリューションを進めることもできません。


企業の一般ユーザーの場合、勝手にアップグレードを適用したり、新しいバージョンをインストールすることはできない。それはIT部門の専権事項であるからだ。


結局、こういったセキュリティパッチをあててもよいかの判断は、情報システム部門が握っています。

多くの場合は問題が無いため、そのままユーザーに適用を促すようにします。

または、自動更新設定をPCに施し、半ば強制的に更新するようにしています。

ただ、InternetExplorer7が自動配布になった時や、最近ではWindowsXP SP3が配布された場合など、そのようなOSに大きな変更が加わる場合は全てブロックし、その更新プログラムを検証した上で配布を行うなどのステップを踏む必要があります。


今回のブラウザのマイナーバージョンだけではありませんが、多くのソフトウェアがその命ある限り更新を重ねていく事になり、それはセキュリティという問題だけでなく、ここで挙げたサポートを行う際など様々な場面で関係する情報となってきます。


あまり意識する事ではないのですが、メジャーバージョンが同じだからといって、あなたが使っているブラウザと、私の使っているブラウザはまったく同一である可能性は少ないという事です。