購買情報さえもオープン化の時代に | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

ニコニコ動画に「電光掲示板」 「誰が」「何を買った」を全ユーザーに速報 @ IT media News


運営側しか知りえない購買情報までオープンにしてしまう事に驚きましたが、果たしてこの戦略は吉と出るのでしょうか。

何を見てどんな商品を買ったのかという情報は、その人の嗜好に関する情報が公開されることになります。

そうした時に本人側の心情はどんなもんでしょうか。

「こいつはこういうのに興味があるんだなぁ」と言う事が全ユーザーに知れ渡る結果になってしまいます。

確かに「誰が」というのは特定のIDであって、直接的に現実世界の本人と結びつくわけではありません。

しかし、そこをあまり意識していないユーザーからは少し敬遠されそうな気がします。


例えば、親しい友人の輪の中で「あいつ、とうとうアレを買ったんだってよ」と騒がれる事はそう悪いことでもありません。

その買ったものが希少なもの、高価なものであればむしろ騒いでくれる事の方が本人にとって嬉しいと思う心情につながります。

これは、その小さな輪の中で価値観を共有できているからこその心理だと思います。

または、例え価値観が共有できないとしても、親しい間柄からその人の個性を重んじてくれたり、そうでなくとも反論する事も簡単にできる環境からかと。


が、その輪がとたんに広がると、その買ったものがそれを共有する全ての人にとって珍しいもの、良いものという価値観が分散されてしまうため、返って恥ずかしいものを買ってしまったというような気持ちになってしまいます。

「なんであんなものを買ったの?」とか「あの人はああいうものが好きなんだ」という人の見る目が気になってしまいます。


ニコニコ動画のなかのユーザーコミュニティが前者の親しい輪のように(規模は友人間のそれよりずっと大きいですが)形成されているなら、買う人も気兼ねなく購買行動を取る事ができるかもしれません。

または、ニコニコ動画を通してアイテムを買う人は、イノベーターやオピニオンリーダーであり、そういった人たち

特にそういう情報の公開を気にしない、むしろそれらの購買情報がその他のレイトマジョリティを引っ張っていくと考えているからかもしれませんね。


何れにせよ、オープン化の波もここまで進んでいるのかと言う事を感じさせるニュースでした。