やっぱりドキュメントはWindows Office!? | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

大規模組織は「OOXML」文書フォーマットの採用を--中立の立場からのレポートが提言 @ CNET Japan


記事の内容を見てみると、どうも長いものには巻かれろというような考えではないかと思ってしまいますが、確かこのまま、OOXML(OpenXML)とODF(OpenDocument Format for Office Applications)という2つの文章フォーマットが存在する事は、利用者にとってメリットはありません。

このまま並行すると次世代DVD戦争(HD DVD vs Blu-ray Disc)のような自体になりかねませんからね。


ただこのレポート内容が、Microsoft Officeはオフィスドキュメント用ソフトウェアの事実上、デファクトスタンダードであるからみたいな観点で書かれているのが気になるところです。

確かにそれは事実ではありますが、オフィス系のソフトウェアの未来としてそれが正しいのかどうかについては疑問が残るところです。

OpenOfficeやGoogle Docs & Spreadsheetsのようにフリーで使えるオフィス系のソフトウェア(サービス)は、存在するのに、未だにMicrosoft Officeの利用には多額の金額を投資しなければなりません。

個人でのりようであれば数万円(十分に高い買い物ですが)で済みますが、エンタープライズの分野になれば従業員数のライセンスが必要になりますので、多い場合は数千万円というライセンス料を払わなくてはならない場合もあります。


この文章フォーマット戦争の終焉は、OOXMLがISOに承認されるかどうかという点に関わってくるのではないでしょうか。

この時期についても、大きな要素となりえます。

長い時間がかかると、それだけMicrosoft Office2007が浸透することになります。

そのような状態で、OOXMLがISOに承認されなかったら、文書フォーマットの覇権争いはますます混乱を極めます。

一方、OOXMLが承認された場合は、現状どおりオフィス系ソフトウェアはMicrosoft Officeの寡占状態が続く可能性が高くなります。

OOXMLの規格をMicrosoftが握ると言う状態では、オフィス系パッケージの市場をMicrosoftが握ることとなりますので、健全な競争状態となりえるのかどうかという問題がでてきます。


どちらに転んでも混乱しそうな、オフィスソフトウェアの市場。

利用者としては、適正な価格であり、長い目で使えるソフトウェアとなりえることを望みますし、オフィス系ソフトウェアを取り扱う、開発・保守を業務としているエンジニアにとっては、仕様がころころ変わることなく安定したソフトウェアとなることを望んでいます。


2008.01.20 追記

MicrosoftはOpenXMLの変換ツールを提供しようとしているようです。

こういったツールがあれば、異なる文章フォーマットが混在する環境でも問題なく運用できますね。


MS、オープンソースのOpen XML変換ツール提供へ @ ITmedia News