歴史の中に閉ざされていた集団的自衛権の行使が、21世紀の国政課題として蘇ってきました。集団的自衛権の行使が自衛権の範疇になり得るのかという憲法解釈の問題なのですが、この憲法解釈がなかなか厄介なのですよね。
安倍首相が行使容認に意欲を見せていますが、自民党の中でも、この問題に対しては若干の温度差があります。
寄り合い所帯の民主党は容認を否定するものの、党内からはいろんな声が聞こえてきて、解釈が統一されているわけではありません。
民主党は27日、憲法と安全保障の両総合調査会合同総会を開き、安倍晋三首相が意欲を示す集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈の見直しに反対する党見解をまとめた。ただ、行使容認に賛成する党内の保守系議員にも配慮した結果、解釈見直しを限定的に認める余地も残し、結果として曖昧な内容となった。
見解は、集団的自衛権の行使に関し、「憲法9条に違反し許されないという内閣の解釈を正面から否定し、行使一般を容認する解釈に変更することは許されない」と明記。さらに「内閣の判断次第でわが国の『武力行使』が許される範囲が恣意(しい)的に伸縮・変化する状況が起きることは、国際問題を引き起こす危険がある」とし、行使容認への動きを牽制した。
ただ、解釈変更一般について「内閣が便宜的、意図的に従来の解釈を変更するのは立憲主義に反し、許されない」とする一方、「憲法解釈について内閣自らが変更する余地があることは、法令解釈の基本に照らして否定しない」と例外も盛り込んだ。変更できる事例については「従来の解釈との整合性が図られた論理的に導きうる範囲に限られる」と限定している。(産経新聞2月28日配信「集団的自衛権、焦点に 民主が反対見解 容認余地、曖昧さも」)
集団的自衛権の行使の問題は、憲法解釈の問題なのですが、この行使容認か否かが、政党再編の踏み絵にもなっているという側面もあって、単に憲法解釈の問題ということだけでは片付けられないようです。
しっかりと議論してもらいたい国政課題なのですが、議論の内容が政治的な課題になるようでは、国の防衛のあり方に問題を残すことになりかねませよね。
【リファレンス】