ムサシ2021その8(ネタバレあり) | ボクの奥さん

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ボクの奥さんは、半世紀に渡る甲斐よしひろさんファン。このブログは、主に彼女の『甲斐活』について綴っております。

小次郎が、ずぶの素人4人に「剣術の基本となる九つの構え」を教えているのを見て
「はあ…」と大きなため息をつく武蔵…(苦笑)
小次郎は、その素人4人に「太刀の抜持ちは危ないゆえ、刀身を鞘へ納めなさい」と指示してから
「嫌味たらしいため息よな。私の教え方が気に入らぬようだな」と一言

武蔵は「いや、さすがは大藩の元指南役、見事に教えるものよと感じ入っていた」と言いつつも
「『打ち込み三年、切り返し三年、都合六年でやっと一人前』というのが剣術修業の通り相場だが
その六年を、わずかの一日に縮めようとしていた、お主の才気はさすが、勇気は見事よ
あまりに見事なだけに、かえって悲しい

わずか十三歳で『巌流』なる流儀を立てた神童は誰だ?…お主ではないか
弱冠二十歳で、豊前小倉三十九万石の細川家へ兵法指南役として迎えられた天才は誰だ?
…それもお主ではないか!かくも履歴正しい剣客が『ペッ』?…
ごろつき侍どもの下種技を懸命に教えている。これは悲しい」と続け

小次郎が「誉めながら腐すな!よいか、武蔵、我が方にはわずかな時しか残されていない
基本技に奇手奇策を合わせて鍛えるしかないのだ
待てよ、奇手奇策はお主の得意とするところだったな。何か策はないか?」と思い至って訊ねると
「無策の策ならばある」と答え、すり足で庭を右へ左へ…

ゆっくり歩いていたかと思うと、途中から足を早めて、扇子を振り下ろし…を繰り返す内
乙女さんの前に行って「先ほどはご自分のことを『燃えたぎる日輪』とおっしゃっていたが
今もそう肚を据えておいでか?」と質問
乙女さんは「あの浅川に一太刀を!それさえ叶えば、安んじて父の元へ参れます」と答え
「斬ると同時に、あなたも斬られるよ」との言葉にも
「相討ちならば本望でございます!」と、その覚悟は揺るがず…

武蔵が、あとの3人にも「あなた方は?」と訊ねると、まいさんは「乙女殿のお心は私の心」
忠助さんは「お嬢様の気持ちは俺の気持ち」
平心さんも「大檀那のお志は拙僧の志」と答え
「他に何の雑念もないのだな?」という確認にもキッパリと頷くのを見て
沢庵様は「これ、平心坊!お前は本望成就を祈る側へ立ちなさい
万々が一の時は、ねんごろに、ねんごろに、手厚く弔ろうて差し上げるのだ」とツッコミ

「お前の生涯をかけて、お三方の成仏を願いなさい
禅僧に念仏はあまり似合わぬことなれども、迷わず仏に成りなされ『なんまんだぶ』
成仏なされよ『なんまんだぶ』と、日に何回も唱えて差し上げよ」と諭すのを聞いて
「成仏も出来ずに、この世とあの世の間を未来永劫さまよい続けるのは…
ああ、それだけはイヤでございます!」と乙女さん

まいさんが「あとに残って、私共をどうぞ弔ろうて下され!」と涙ぐみ
忠助さんも「平心和尚、この通り!」と手を合わせ
当の平心さんが、涙ながらに「なんまんだぶ、なんまんだぶ…」と拝んでいるのへ
小次郎が「葬式はまだ早い!先潜りをして、そう無闇に嘆くことはあるまい」と一喝(苦笑)
もっとも、これは後々、印象的に思い出される場面なんだけど…

ともあれ、その「無策の策」ですが…まず「太刀を抜いて、高く掲げよ」と武蔵
例によって、まいさんだけが、へっぴり腰でピョンピョンと飛び跳ねながら、苦労して刀を抜くと
「ここは、源氏山の山頂ヶ原である。待つことしばし、向こうから浅川甚兵衛が現れる…
宗矩様、浅川甚兵衛役をどうぞ。石段の辺りから、こちらへ歩いて来て頂けましょうか?」と頼み

宗矩殿が「このわしが仇役か!?将軍家兵法指南役を、あまり安く使うでないぞ!」と
ぶつぶつ文句を言いつつも、下手側へ移動すると
「浅川が来る…その時、名乗りを上げてはならぬ、恨み辛みを並べてもならぬ
いきなり…よいか、いきなりだよ?刀をこう掲げたまま、ツカツカツカツカと寄って行き
この間合いに入ったら、ツツツツツと一段と足を速めて…」と宗矩殿の前に立ち

「刀をそのまま振り下ろす…大事なことは、拳を浅川の額に当てるつもりで
うんと近くから、刀の重みを生かしてゆっくりと振り下ろすことだ」と実演
すると、小次郎が「見たぞ、武蔵!一切の技を捨てて、無造作に歩み寄って
上げた太刀を真っ直ぐに落とすだけ…受けもしなければ躱しもしない
武蔵、お主の手の内を見たぞ!」と大コーフン(笑)

宗矩殿も「わしも見た!いきなり、ツカツカのツツツと来られては、知らぬ者はまごつくわ
心が固まってしまうわい」と絶賛し「では、宗矩様にはもう一度、浅川役を…」という
武蔵の言葉に「おおーっ!」とノリノリ(笑)
「そして、沢庵様、平心坊殿にも浅川役を…」と振られて、浅川勢が下手側に集結したトコで
「乙女殿、まい殿、忠助殿、覚悟はよろしいか?」と訊ねると、3人は力強く頷き
「浅川勢もよろしいか?」との質問には「おおーっ!」とヤル気満々な3人(笑)

そして、仇討ち組の3人が浅川勢3人に、ツカツカのツツツで近づき、刀を振り下ろす瞬間
「父の仇、思い知ったか!」「旦那様の仇め!」「助太刀致します!」と声が出てしまい
武蔵が「声を出すな!声を発しては『いきなり』にはならぬ!」と叱りつけ
「その場所から、もう一度!よろしいか?」と、今度は下手側から仕切り直そうとした時

「高砂や~この浦舟に帆を掲げて~」と謡いながら、3人の男が登場…?
その中の1人が「鎌倉小町通りの筆問屋、筆屋の乙女とかいう女主人をここへ出せ!
この寺で参籠中だと、たった今、店の者に吐かせて、こちらから出て参ったのだ」と告げ
別の1人が「乙女とやら、前へ出よ!」と庭を見回し
3人目の男が「互いに名前を名乗り合おうぞ!」と提案

最初に声をかけたのが浅川甚兵衛(飯田邦博さん)で
2番手の男が浅川道場の師範代の只野有膳(井面猛志さん)
3人目が、甚兵衛の弟の浅川官兵衛(堀源起さん)と判り、怒涛の展開の予感!?
…ということで、次回は、いよいよ…イヤ、ようやく?(笑)第1幕のラストに突入です♪