昨日の新聞記事です。ネット上でも記事となっていました。
浄土真宗大谷派が、研修施設で働いていた非正規雇用の2人の男性僧侶に、残業代の一部を支払っていなかったということです。
具体的な内容は、2人の僧侶が、本山の研修施設で、全国から訪れる門徒の世話をする「補導」を務めていたが、そこでの業務が多い日は、午前6時45分から午後11時頃まで勤務があったとのこと。
さらには労働基準法が定める労働時間の上限(1日8時間、週40時間)を超えた時間外労働は、多い月で計130時間に上ったということです。
また、残業代を支給しないとする違法な覚書を同派の職員組合と結んでいたのことが原因であると書かれていました。
実は私の家は代々浄土真宗の門徒なんですね。それ故に気になった訳でもあります。
寺側の意見として、僧侶の勤めに関して「奉仕」と「労働」の線引きが曖昧で、法令順守への認識が不十分だった、というものです。
一方で厚生労働省としては、僧侶の労働について、「僧侶が使用者の指揮命令に従って動いていたかなどを考慮し、個別に判断する」と説明しています。
いわゆる一般の労働者と同じと言えますかね。
どうしても寺という環境からして、修行という言葉で仕事や労働時間という概念など吹き飛んでしまいそうですが、それではいけないということなのでしょう。
今後はどこまでが奉仕で、どこからが労働なのか、はっきりと区分することが求めらるということですね。
磯村社労士事務所