ここでは、英検にこだわらず「ためになる英語」について説明をしています。
さて、ここでは、スピーチ力について意外と見過ごされがちな点を述べてみたいと思います。
2023年3月に日本を沸かせたWBCの決勝戦。試合直前に大谷選手がロッカールームでチーム全員に向かってスピーチした様子を覚えていらっしゃるでしょうか。
「今日は米国の超一流選手が相手だが、いつも彼らに対して抱いている尊敬の念はこの試合中は忘れ、自分達の力を信じて戦おう」という趣旨はもちろんですが、口調も素晴らしいものでした。
よどみなく、かといって決して何かを読み上げているような一本調子でもない。
しかし、あのような訴求力の高い、内容のあるスピーチを一般の日本人が当たり前のようにできる時代には、まだ至っていないのではないでしょうか。
むしろ会議のような顔見知りばかりがいる席ですら、自分から発言できない、しようとしない傾向が強い。
言い換えれば、発言を求められても、自分の頭の中から出てきた言葉ではなく、当たり障りの少ない、どこかで聞いたことしか言えないように見えます。
ましてや大人数の前に一人立たされると、自信のない口調でぼそぼそと陳腐な内容を陳腐なままにして語りがちです。
いや、もっと気の利いたことが言えたらいいのにと内心、相当の葛藤を抱いていることは推測できます。
しかし、英会話や英検1級の面接準備をするなら母国語でのスピーチ力を磨くことから始めることをおすすめします。
この基礎固めなくして英会話は英会話にならないと見ています。
既に英文法の前に国文法の理解をおさらいしておくこと、英語読解の前に現代国語の読解力を見直しておくことをおすすめしていますが、ここでも、同じ発想から母国語でのスピーチ力増強をおすすめします。
母国語で大勢の前で自信をもってスピーチできずして、英語で突然雄弁になることは、まずありえません。
意外と気づかれていないことではないかと思いますが、いかがでしょうか。
↓もあわせて、ご一読いただくと、英語力の伸ばし方がより深くおわかりいただけるものと思います。