Image consultingまでの出会い Ⅴ | イメージコンサルタント Yukie's Blog

イメージコンサルタント Yukie's Blog

【IMAGE CONSULTANT | イメージコンサルタント】
The better image, the better life!
LA→アパレルブランド
NYC→イメージコンサルティングをスタートし、今は都内で活動中。

私の仕事がどういうものか十分承知している

 

母親が、仕事真っ只中の時間帯に連絡して

くるのは、極めて珍しかった。

"仕事中にごめんね・・・"

それだけ言って、口ごもってしまった。

"何?どうしたの?"

普段とは違う母の声を、緊張感を今でも覚えている。

"ちょっと検査で引っ掛かって、よくわからないんだけど、

今度精密検査を受ける事になったの。"

"そうなんだ・・・"

そう答えながら、私は只事でない事だけは感じた。

取り敢えず、とにかく詳細が知りたかった。

"担当医に直接せつ聞きたいから、電話番号教えて"

それだけ伝えて電話をきり、私は仕事場を出た。
すぐに医者に電話をかけたが、いくら娘と言われても

個人情報を電話で伝えられないと言われた。焦りと

冷たい言葉にダンダン色んな物が現実となってきた。

母親に電話をかけ、医者に言われた旨を伝えた。


"お母さんが先生に事情を話して、ちゃんと話して

貰えるように言ってみる"

そんなやり取りを繰り返し、やっと担当医につながった。

もう、仕事の事なんて頭になかった。

まず最初に言われたのが、


"ご家族は何を考えていらっしゃるのですか?"

の一言だった。

 

もう、頭が感覚を失いつつあるのを感じた。

 

”お母さんの状態で、一人病院に来る事はありえないんですよ。

どんな状態なのかわかっているのですか?”

 

医師の言葉で、家族の状況と病状両方が手に取るように

わかった。

 

”すいません・・・東京に居るので・・・”

 

としか言えなかった。声が震えるのを我慢することしか

できなかった。都内に居るからを理由に、母の事をケア

出来なかったのを理由にしたくなかったし、医師から観た

家族の有様が、母の気持ちを代弁していたから。

 

次の日、会社を辞めた。

 

Ⅵに続く