Spyker F8-VII Rear Wing
スパイカーF8-VII リアウィング。
使用レース、ドライバーは不明。
近年のオレンジカラーのチームといえばマクラーレンですが、これは実質的に2007年のみの参戦であったスパイカーのマシンです。
スパイカーは、ジョーダン、ミッドランドF1、スパイカー、フォースインディア、レーシングポイント、アストンマーチンの流れの中のチームです。
2007年という短期間の参戦なので、記憶にない人も多いかと思いますが、短期間の参戦なのでこのチームのパーツはある意味で非常にレアです。
大きなクラッシュ痕が残っています。
管理番号はリアウィングに直接切り欠かれています。
2009年からレギュレーションによりリアウィングの全幅は100cmから75cmに短くなりました。
下のリアウィングは2010年のザウバーのものです。比較するとその大きさの違いがよくわかります。
BAR007 Rear Wing End Plate
2005年のBAR007のリアウイング翼端板の右側です。
翌年からBARはホンダとなるので、BAR最後のマシンです。
また、この年からRWEPがレギュレーションにより大きくなっています。
仕様痕があるので、実際に使用されたと思うのですが、ドライバーやサーキットは不明です。
「LOOK LEFT」のロゴがあるので、タバコ広告禁止のサーキット仕様ですね。
ただの一枚のカーボン板のようにも見えますが、空力を考慮して細かい造形が施されています。
このパーツの特徴的なことは、裏側にチーム関係者の名前が貼り付けられていることです。
管理用のステッカーです。
「PASSED PROOF」はおそらくこのパーツの試験日のことではないでしょうか。
2026年ホンダF1復帰
2026年にアストンマーティンへのPU供給という形でF1へ復帰するというホンダ。
この出たり入ったりを繰り返すホンダのやり方は好きになれないが、それを良しとする会社なので・・・。
レッドブルはホンダの復帰するしないに翻弄された感もあり、復帰するならばレッドブル・パワートレインズを作らなかったとのこと。まあ、これに関しては、出入りを繰り返すホンダと協力関係を築こうとしたレッドブルが悪いのでしょう。
しかし、2026年からPUのレギュレーションが変わると言っても、前回撤退を覆すほどのことなのかという疑問が残るよくわからない復帰決定。
個人的には、前回の参戦終了もピンとこない理由であったけど、今回もピンとこない。
そもそも、ホンダは2040年に新車をEVとFCVにするのではないのか?
そうすると、2026年からF1はカーボンニュートラル燃料が義務化され、電動化比率も高くなるといってもそれは内燃機関の延長線上でしかなく、EVやFCVといった電動化技術とは違うと思うのだけど。
また、2026年にはMGU-Hが廃止され、MGU-Kのみとなる。NGU-Hの廃止により、内燃機関と電動モーターとのハイブリッド技術の研究開発要素は縮小するので、カーボンニュートラルという視点としてはどうなんだろう?
Formula Eへホンダが参戦するのであれば、そちらの方がF1復帰よりもホンダの目指すところとの親和性が高いとも思う。
そして、2026年に復帰するのであれば、やはりレッドブルとのジョイントがベストと思うのだが、レッドブルとのジョイントではなく、アストンマーティンとのジョイントもわかるようなわからないような。
レッドブルと交渉していた時は、まだホンダ社内で復帰が決定事項ではなく、復帰決定前にレッドブルとフォードとの契約が決まり、その後、アストンマーティンに声を掛けられたということなのかなあ。
そんで、アストンマーティンの上り調子だからアストンマーティンと契約した、ということでしょうか。
もしそうであれば、アストンマーティンとしては、メルセデスのカスタマーからホンダワークスを手にできるので、良い選択だとは思うが、ホンダとしては行き当たりばったりのような感じがする・・・。
さらに、2026年までしばらくあるので、ホンダは「復帰をやめる」と言い出しかねない気もするが、そこはローレンス・ストロールのこと、しっかり契約で縛っているのでしょう。
ところで、メルセデスはアストンマーティンへ出資までして、アストンマーティンと市販車でも提携しているが、それはどうなるのだろう。
市販車でもアストンマーティンはメルセデスとの提携をやめてホンダと提携するのか?
しかし、ホンダは大衆車のイメージが強く、アストンマーティンのような高級車のイメージではない。おそらく、ヨーロッパやアメリカでも同じだろう。
そうすると、市販車でホンダと提携することはアストンマーティンのブランド戦略としては疑問符がつくけど、アストンマーティンは市販車ではメルセデスとの提携を続けるのかな?