演技?捜査の労力上?殺人事件の捜査はガキの使いでやっているのか? | 石元太一のブログ

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 今回、新たな証拠と共に、町田鉄男検事が

 

作成した「意見書」も提出された。

 

今日はその中に書かれてあったことで、

 

俺が疑問に感じたことをいくつか

 

指摘していきたいと思う。

 

 

 まず今日まで俺が幾度も問題視してきた

 

通信データの改ざんについて。

 

検察は意見書の中でこのように触れていた。

 

「関係証拠によれば、請求人は、午前4時頃、

 

携帯電話番号を交換していた麻布警察署の

 

警察官から電話で」

 

改ざんされていた通信データでは、事件後に

 

俺の方からその麻布署の刑事に連絡を入れた

 

ことになっていた。

 

(そうすることによって、事件後俺が見立の

 

命令を受けて情報収集したと検察が

 

主張しやすくなった)

 

だが実際は逆で、麻布署の刑事の方から

 

俺に連絡を入れ、情報収集を行なっていた。

 

 そのことは控訴審で検察も遠回しにだが

 

認めていた。

 

なので、今回意見書には「麻布署の警察官から

 

の電話で」ではなく、「警察官から電話で」

 

と、一体どちらから架電したのかわからない

 

ようにぼかして書いたのだろう。

 

 また、前回のブログ記事で触れた

 

アルファードの乗車時間についても、

 

「共犯者車両に数秒間にわたって乗り込んだ

 

後」と、その乗車時間を曖昧にしている。

 

裁判員裁判時にはあれだけしつこく「8秒」と

 

言い続けていたにもかかわらずだ。

 

 実際の映像を提出する以上、

 

もうその嘘は通用しないと思い、

 

「数秒間」といった非常にわかりづらい

 

表現方法を用いることにしたのだろう。

 

麻布署の刑事とのやり取りも含め、

 

共にもう“嘘”はついていない。

 

言葉遊びの類だが、うまく体裁だけは

 

整えているといえよう。

 

ただ、こういったところに検察のいやらしさ、

 

不誠実さは如実に表れているのは確かだ。

 

また逆に、これらのポイントは検察にとって

 

あまり触れられたくない点、

 

泣き所でもあるということが、

 

この意見書からもよくわかる。

 

裁判所によりよく理解してもらえるよう、

 

今後それらのことはより掘り下げていきたいと

 

思う。

 

 ところで、検察からの意見書を読み、

 

理解に苦しむ箇所があった。

 

 それは俺が帰宅時に乗車したタクシーの

 

ドライブレコーダーをないと

 

否定した箇所なのだが(警察が押収自体して

 

いないと検察側は主張)、ちょっとこの検察の

 

主張を読んでみてもらいたい。

 

 

 百歩譲って、請求人らの前記主張を

 

前提にして更に検討しても、自らが、

 

重大犯罪による処罰を恐れる請求人が、

 

自らが本件犯行へ関わり合いがないことを

 

装うために、偽装工作の一環として、

 

そのように発言することも考えられるところで

 

あり、仮に、そのような発言ややり取りが

 

あったと仮定して検討しても、それが請求人の

 

共謀や正犯意思等に関する確定判決の事実認定

 

に影響を及ぼし得るものとは到底解されない。

 

 

具体的に1例を挙げれば、罪証拠滅工作の

 

一環として、請求人が、本件襲撃事件が

 

発生したことに心底驚いたふりを電話での

 

やり取りの中ですることも容易に考えられる。

 

むしろ、第三者がその場にいる上、しかも、

 

ドライブレコーダーによる音声映像が

 

保全される可能性があるタクシー内において、

 

本件犯行の共犯者ではない者に対して、

 

自らが本件犯行に加担したことを告白したり、

 

加担したことをほのめかすような言動を取る

 

こと自体が容易には想定し難いところである。

 

 

 仮に弁護人が請求するようなドライブ

 

レコーダーの音声、映像が存在して押収されて

 

いた場合を想定して検討を加えても、

 

確定判決の事実認定に直ちに影響を及ぼすと

 

考えられる新たな事実関係が見い出される

 

余地は容易には想定し難く、新規明白性を

 

有する新証拠とはおよそ言い難い。

 

 

 要は、「タクシーに設置してあるドライブ

 

レコーダーを意識して演技をしたに違いない。

 

なので、仮にその証拠が出てきたとしても

 

信憑性はない」ということを検察は言いたい

 

ようだ。

 

ここまで読んでみてどうだろうか?

 

おかしいと思わないか?

 

もし俺がそこまで用意周到に保険をかけていた

 

のだとしたら、じゃあなぜそのドライブ

 

レコーダーは今も出てこない?

 

再審請求のハードルの高さを考えれば、

 

最低でも控訴審中までには出てくるよう、

 

その乗車したタクシーを前以て特定しておくの

 

ではないか。

 

演技までしておいて、その証拠が出てこない

 

では全くの無駄骨折りだ。

 

それに、2つほど不自然なこともある。

 

それは「その証拠はない」「捜査員も押収して

 

いない」で筆を止めておけばよいのに、

 

そのように万が一そのドライブレコーダーが

 

出てきた時の為、「演技をした」という保険を

 

検察がかけたことだ。

 

ここには違和感しか感じない。

 

そしてもう一つの方だが、それはなぜ警察が

 

帰りのタクシーのドライブレコーダーを

 

押収しなかったかについて。

 

 検察の意見書のこの箇所を読んでみて

 

もらいたい。

 

 

 請求人を最初に別件の詐欺事件で逮捕した

 

当時、未だ、多数の共犯者が国内外に逃走中で

 

あった。このような状況下では、犯人性に

 

関する証拠が比較的明確である上、既に身柄を

 

確保済みの請求人についてよりも、他の共犯者

 

についての所在捜査を含めた捜査をする必要が

 

高かったことは明らかである。

 

捜査の労力上も、請求人の後足について、

 

乗車したと思われるタクシーわざわざ特定して

 

まで、逐一裏付けるほどの労力を投下する

 

必要も余裕もなかったことも容易に推測が

 

できるところである。

 

その上、請求人についてはタクシーへの

 

架電事実が通話記録上特定できた犯行前足とは

 

異なり、犯行後足で乗車したタクシーの配車の

 

ための携帯電話での架電事実も認められず、

 

それだけでも、犯行後足に利用したタクシーの

 

特定自体、前足ほどには容易ではなかった。

 

 

 別に俺は事件が起きた次の日に逮捕された

 

わけではない。あれだけの大きな事件だ。

 

その間、特に俺の事件当日の行動に関しては

 

徹底的に調べたはずだ。それが初動捜査の

 

基本のき。

 

「捜査の労力上」「逐一裏付けるほどの労力を

 

投下する必要も余裕もなかった」などと

 

のたまっているが、捜査員らが「もしかしたら

 

石元は帰りのタクシー内で事件のことや

 

共犯者のことについて何か話しているのでは」

 

と考えるのは、いや、そう期待するのは

 

当然だ。

 

 もし俺が、「俺がやらせてやったんだ」など

 

と言っていれば、それこそ警察や検察が望む

 

一番の証拠となるのだから。

 

それを「捜査の労力上」といった

 

信じ難い理由で放棄するのだろうか…。

 

それにタクシーの特定自体が容易ではなかった

 

とも書き綴ねていたが、事件当日、俺が自宅に

 

帰ったのは午前4時23分。

 

それは証拠の一つである自宅マンションの

 

エントランスの映像からも明らかになっている

 

のだが、到着時間がわかっているのだから、

 

逆算して大きな道路や近隣のマンションの

 

防犯カメラを調べればすぐに特定は可能だ。

 

(実際見立に関してはそこまでやっている)

 

その当時俺は南麻布に住んでいたのだが、

 

午前4時10~23分頃に、そのマンション周辺を

 

走行していたタクシーの台数など高が

 

知れている。

 

走っていても2~3台が関の山だろう。

 

それで特定出来なかったなど…

 

もし仮にそれが事実だとしたら、

 

あれだけ世間を騒がせた大きな事件で、

 

一体警察はどんな怠慢捜査をしていたのだと

 

いうことになる。

 

殺人事件の捜査はガキの使いじゃないんだ。

 

「捜査の労力上」「タクシーの特定は

 

容易ではなかった」などの言葉を、額面通り

 

受けとる人間は裁判所も含め皆無だろう。

 

そのようなことを何の臆面もなく意見書に

 

書いてしまう検察は恥を知ったほうがいい。

 

そして、検察の意見書内に書かれてあること

 

で、最後に指摘しておきたいのがこの箇所。

 

 

 判決確定までの間に、そのような主張、

 

立証を全くしていなかった上、本件発生以来、

 

8年近い年月が経過して初めて、

 

かかる主張を始めていること自体からしても、

 

かかる主張が、事実に基づくものであるとは

 

到底解する余地はなく、失当であることは

 

明らかで、以上の点に関する“N”の陳述書にも

 

何らの信用性が認められないことも

 

明白である。

 

 

 この箇所を読んだ時、

 

「一体検察は何を言っているのだろう」

 

「事件に関する書類や俺が執筆した

 

『反証』にはあまり目を通さず、

 

この意見書を作成してしまったのか」

 

と思った。

 

検察は8年もの間、帰りのタクシー内での知人との

 

会話について俺が今まで一切触れてこず、

 

突然そのようなことを言い出すのは不自然だと

 

こちらの主張を否定する。

 

だが、2014年7月に出版した「反証」内で

 

俺はこのように書いている。(ちなみにその

 

「反証」は、控訴審で証拠採用を求めて

 

裁判所に提出しているので、内容については

 

検察側も確認済み)

 

 

 俺は帰りのタクシーの中で会話をした、

 

このN君という人にその日起きたこと、

 

俺が断って先に戻ったことなどを

 

すべて説明していた。

 

その会話の中で麻布署の刑事から連絡が

 

来たことも話しているのだが、なぜか帰りの

 

タクシーの録音、録画のデータは出されて

 

いない。単純にそのタクシーに録音、

 

録画機能が搭載されていなかったからなのか。

 

いや、それにしてはおかしいことが多々ある。

 

 事件当日の六本木での防犯カメラ画像は

 

山ほど提出されているのに、なぜか俺が

 

使用した帰りのタクシーだけの画像が1枚も

 

ない。俺が帰りにタクシーを拾ったのは、

 

六本木交差点近くのデイリーヤマザキという

 

コンビニの真向かいだ。当然、そんな目立つ

 

ところからタクシーに乗り、外苑東通りを

 

走行しているのだから、防犯カメラに映って

 

いないわけがない。

 

 現に、帰り道と同じ道を使っている誕生会に

 

向かっているキャデラックの画像は何枚も

 

提出されているし、見立君の送迎に関する

 

画像はいろんなビルの防犯カメラから

 

集められている。なのに、俺が謝罪のために

 

訪れていた2次会会場を出たところから、

 

突然自宅のエントランスの画像まで

 

飛んでいた。 

 

 それに今回、前足(現場に向かうまでの

 

こと)は何度も聞かれているのに、

 

検察の取り調べでも警察の取り調べでも

 

後足(帰宅方法)については一切触れられて

 

こなかった。

 

 ガキの頃から今まで何度も警察に

 

逮捕されてきた俺だが、

 

こんなことははじめての経験だった。

 

それほど容疑者の前足、後足を聞くという

 

ことは捜査の基本のはずだ。

 

だとしたら、これらのことは全て偶然のこと

 

なのだろうか。いや、偶然のことにしては

 

重なりすぎてはいないだろうか。

 

 

 そして、「続・反証」の方ではこの事実、

 

出来事に関しても書いている。

 

 

時は平成25(2013)年11月19日まで

 

さかのぼる。

 

 この日、俺は弁護士に頼み、一審時の公判

 

検事だった上保由樹検事宛に帰りの

 

ドライブレコーダーの証拠開示を求めていた。

 

 取り調べ中、俺に一切後足(帰宅方法、

 

帰宅経路)を尋ねなかったことは、

 

警察や検察が意図的に帰りのタクシーの

 

ドライブレコーダーを隠蔽している

 

表れなのではと踏んだからだ。

 

そこで上保検事からは、 「該当するものは

 

捜査機関の手元には存在しない」という回答を

 

書面で得ていた。

 

 

 これらのことを知っても、果たして検察は

 

同じこと主張出来るのだろうか…。

 

 今後それらのことも含め、裁判所により

 

理解してもらえるよう一生懸命努力を

 

続けていきたいと思う。

 

 

 

 

 

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