老人に対して理性的な説得で意識を変えることは不可能だ。
高齢者に対して、暴走事故の危険を説く。
いい話だと、みんな理解する。
ただし、自分のことに置き換えて想像力を働かせることができない。
他人事なのだ。
自分だけは事故を起こさないと言い切る老人も少なくない。
我々の目からすれば死亡フラグだ。
まさに「この戦争終わったら結婚するんだ」と同じである。
彼らに言葉は響かない。
私が教育の効果を疑問視するのはこのためだ。
先に述べたとおり、MT車であれば暴走事故の被害は大きく軽減される。
また、高齢者から移動の手段を奪わなくて済む。
運転が煩雑なことを除けば、良いことづくめなのだ。
ところが、何故、MTに移行しないのか?
それはモチベーションがないからである。
人間の行動は、自分にとって損か得かが不可欠だ。
現在、MT車に乗り換えるメリットは将来起こるかもしれない事故防止だ。
デメリットは、コスト・運転への習熟・・・・不安・・・・様々であろう。
将来的なリスクよりも、現状の安定しているかにみえる状況の方が重い。
そういった視点で見ると、安全運転指導員の沖真一氏の見方は的確だ。
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http://ameblo.jp/ishibashi-kantei/entry-12090173098.html
ところで、我々鑑定人は事故の機序について説明することには慣れている。
しかし、事故を起こさないためにはどうするか? という視点は安全運転指導員に敵わない。
今回、アクセルブレーキの踏み違え事故の防止について沖氏に啓蒙を要請したところ快諾された。
この問題は、沖氏のブログに引き継ぐことにする。
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http://blog.livedoor.jp/kobe_drivers_support/
なお、引き継ぎにあたり、快諾頂いた沖真一氏には 深く感謝する次第である。