第3418段 設楽の姥彼岸桜 その15
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和7年12月5日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』291号に
【設楽の姥彼岸桜】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その15首目の作は
また会はむ 命のあらば お互ひの
息災を祈り 別れむとする
現代日本の桜といへば、染井吉野であるが
寿命は短く約100年を待たずに枯れるなり。
それに対し古来よりの山桜系の寿命は長く
環境がよければ約1000年の寿命を保ち得るなり。
寿命の【寿】を万葉仮名にては【イノチナガキコト】と訓ませ
長寿者を敬ふのであるが、その男も
この桜との別れ際に息災を深く祈り願ひて生まれ出でたる歌なり。