新編・伊勢物語 第3334段 昭和新山の麓に立ちて 星原二郎第3334段 昭和新山の麓に立ちて 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和7年8月の或る日 かって訪ねたる北海道の壮瞥町にある 有珠山の横の昭和新山を訪ねたる日の事を思ひ出し 歌を 盛り上がり やがては高き 火の山の 昭和新山 地球を語る と詠みけり。 昭和新山は昭和9年に突如として畑の大地が隆起し 生まれたる有珠山の子の山とも云へる新生の火山なり。 その男、その昭和新山の麓に留まること数時間にて 感慨深くその山を眺め続けけり。