第3331段 真夜中に身体より遊離する霊魂
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和7年8月23日の
安城市の沃野短歌会の毎月開催の
月例歌会に次の歌
真夜となり わが身ゆ心 あくがれて
遊びに遊ぶ 老いは愉しも
を事前に提出し臨みけり。
平安期の女流歌人の和泉式部の歌に
もの思へば沢の蛍もわが身よりあくがれ出づる魂かとぞ見ゆ
更にやはり平安期の歌僧の西行法師のうたに
吉野山梢に花の咲くころは心は身にも添はずなりけり
があり、古来より日本人の霊魂は身体から
時には遊離することが有るとの意識があり
この歌の心はその事を踏まへての作なり。
而して、歌会での評価は歌の心は理解されれど
得点は伸びず無念なり。