第3327段 八橋の夜泣石 その14
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和7年9月5日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』290号に
【八橋の夜泣石】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その14首目の作は
全国に 夜泣く石は 数多あり
昔話の 世界に遊ぶ
最も有名なる夜泣く石は遠州は掛川の
かの西行法師の
歳長けて また越ゆべきと 思ひきや 命なりけり 小夜の中山
の歌碑のある小夜の中山なり。
他にも甲斐の国にもあり
泣き声は殺された女であったり
乳を欲しがる赤ん坊であったり
その成立の源流を想ふ時
日本の民話の多種多様なる伝承に
頬杖を衝き想像の世界に遊ぶのが常なり。