第3286段 『相対性理論の敷衍による』36
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和7年5月22日
その男の所属する立春知立短歌会の
五年ごとに発行する合同歌集の今回版の
『池鯉鮒Ⅳ』に『相対性理論の敷衍による』と題した
連作45首を発表し評価を世に問ひけり。
その連作の第36首目は
多忙なる 人生の時は 過ぎけらし
有閑の今 遊びに忙し
この歌の心、その男の現在の偽らざる心境詠なり。
而して、室町時代の歌謡集の『閑吟集』の
有名なる俗謡の「遊びをせむとや 生まれけむ
戯れせむとや 生まれけむ 遊ぶ子供の 声聞けば
わが身さへこそ揺るがるれ」をモチーフとして生まれ出でたる作なり。