第3282段 『相対性理論の敷衍による』32
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和7年5月22日
その男の所属する立春知立短歌会の
五年ごとに発行する合同歌集の今回版の
『池鯉鮒Ⅳ』に『相対性理論の敷衍による』と題した
連作45首を発表し評価を世に問ひけり。
その連作の第32首目は
生と死と 繰り返すや 否重なりて
水月湖の底 年縞層なす
水月湖とは若狭国の三方五湖の一つにて
世界基準の湖底の堆積物があり
貴重なる地球環境の歴史の証拠の現場なり。
この歌の心、輪廻転生ではなく
歴史とは堆積するものとの発想より生まれ出でたる歌なり。