第3262段 『相対性理論の敷衍による』12
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和7年5月22日
その男の所属する立春知立短歌会の
五年ごとに発行する合同歌集の今回版の
『池鯉鮒Ⅳ』に『相対性理論の敷衍による』と題した
連作45首を発表し評価を世に問ひけり。
その連作の第12首目は
出来不出来 食材の功が 九割との
魯山人の論 うべなひながら
魯山人とは勿論、稀代の美食家にして芸術家の
北大路魯山人大人のことなり。
而して、この歌の心はその北大路魯山人の遺せし言葉の
「料理の出来はその食材の良し悪しが決めるのであり
料理人の腕前は一割なり」との明言を踏まへて作なり。
更に申せば歌の良し悪しも全く同じとぞ覚えけり。