第3254段 『相対性理論の敷衍による』4
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和7年5月22日
その男の所属する立春知立短歌会の
五年ごとに発行する合同歌集の今回版の
『池鯉鮒Ⅳ』に『相対性理論の敷衍による』と題した
連作45首を発表し評価を世に問ひけり。
その連作の第4首目は
右左 何故に書き順 違ふのか
空海先生 教へてたまへ
漢字には書き順が存在してゐる事は日本人で
義務教育を受けた者であれば知らぬ者はいないであらう。
而して、其の漢字の「右」と「左」であるが、
「右」は斜め上から左下へと書くのが一画であるのに対して
「左」は横棒にて左から右へと横一文字が書き順として認められゐる。
似たる字なれど何故に違ふのか?
その男の愚かなる悩み事を解決させる回答は
書道の空前絶後の大天才と称される弘法大師が一番との
判断に拠り生まれ出でたる作なり。