新編・伊勢物語 第3233段 能登の山地に流るる涙の清水 星原二郎第3233段 能登の山地に流るる涙の清水 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和7年6月5日付けの 立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』288号に 【擬人と代名詞】と題し連作15首を発表し 評価を世に問ひけり。 その5首目の作は 大地震(おほなゐ)に 山は崩れて 岩間より 能登の涙と 清水流るる この歌の心は去る年の正月に襲ひたる 能登の大地震の後に崩れたる山容より 流れ出でたる細き清水の【能登の涙】と捉へての作なり。